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第72話: 「異世界漫才ショー—笑いで世界をつなげ!」


「タケシさん、今日は昨日に引き続いて異世界のお笑いライブですよ!」


妖精のアシスタント、ミリーがわくわくした表情でタケシに告げた。タケシはうんざりしたような顔をしつつも、実は内心楽しみにしていた。


「またかよ。まあ、昨日のライブは結構面白かったからな。今日もどんな笑いが見られるのか楽しみだ。」


二人が訪れたのは異世界の有名な漫才ライブ会場「笑いの砦」。ステージには、異世界でも屈指の人気を誇る漫才コンビが登場することになっていた。彼らの名前は「ヒラリとボンバ」だ。ヒラリは軽やかなトリックスターエルフで、ボンバは大きな体をしたオーガだ。


会場は人々で溢れていて、笑い声と歓声が響き渡っている。タケシとミリーも観客席に座り、舞台を見つめていた。


「どうもー!ヒラリとボンバです!」


ステージに上がった二人が一斉に声を上げると、観客からは大きな拍手が湧き起こった。タケシもその熱気に押されるように、拍手を送った。


「ヒラリって、こんなに身軽に動けるのがすごいですねぇ。」


ミリーが感心して言うと、タケシは苦笑しながらうなずいた。


「そうだな。しかも、今日はエルフとオーガっていう、異色の組み合わせだぞ。どうなるんだか楽しみだな。」


漫才が始まった。


「ねえ、ボンバ。最近悩んでることがあってさ。」


「お、なんだヒラリ。悩みがあるなんてお前らしくないな。どんな悩みなんだ?」


ボンバは真面目な顔つきで問いかけた。その巨体と真剣な表情が、すでに観客の笑いを誘っている。


「いやさ、最近、森で迷子になるんだよ。」


ヒラリがあっさり言うと、ボンバは驚いたように声を張り上げた。


「お前エルフだろ!?森はお前の庭みたいなもんじゃないのか!?」


観客からはどっと笑い声が上がる。タケシも思わず吹き出してしまった。


「いやー、それがな、森が最近ちょっと複雑でさ。道がいくつも分かれてて、どれが正解か分かんなくなっちゃうんだよ。」


ヒラリは苦笑いを浮かべながら言った。ボンバはさらに眉をひそめ、腕を組んでうなずいた。


「確かに森は複雑だけど…お前それ、地図くらい持ってけよ!」


「そうなんだけど、地図を持つと風に飛ばされちゃってさ…結局どこにいるか分からなくなっちゃうんだよね。」


「お前、風ごときで負けてどうするんだよ!お前は風と友達じゃなかったのか!?」


ボンバが大げさに驚くと、ヒラリはにやりと笑って肩をすくめた。


「友達なんだけどな、アイツが悪ふざけするんだよ。俺が道に迷うのを楽しんでるっぽいんだ。」


「なんて性格の悪い友達だよ!しかも風って、まさかの空気読んでないやつじゃん!」


観客は再び爆笑し、タケシも隣で肩を震わせて笑っていた。ミリーも大笑いしながら羽をバタバタさせている。


「タケシさん、この二人、本当に面白いですね!エルフとオーガの掛け合いが最高です!」


「そうだな…特にボンバのツッコミが秀逸だよな。エルフのヒラリがやらかすたびに、ちゃんと突っ込んでくれるから面白い。」


ヒラリとボンバの漫才はまだ続く。


「ところでボンバ、お前さ、この前デートしたって話聞いたんだけど、本当か?」


ヒラリがにやにやしながら問いかけると、ボンバは急に照れたように頭を掻いた。


「え?いや、その…ちょっとしたことだよ、別に大した話じゃない。」


「いやいや、大した話だろ!だって相手は人間の姫様だったって聞いたぞ!」


「姫様って…お前、それは言わない約束だろ!」


ボンバが恥ずかしそうに言うと、観客からは「えー!」という歓声が上がった。タケシも驚きの声を上げた。


「おいおい、オーガと人間の姫様のデートなんて、すごいじゃないか!」


ヒラリは続けて突っ込んだ。


「で、どうだったんだ?姫様とどんな話をしたんだ?」


「いや、その…最初は普通の会話だったんだけど、急に料理の話になってな。俺が『豚一頭を丸焼きにするのが好きだ』って言ったら、姫様が引いてさ。」


「当たり前だろうが!人間の姫様に豚一頭の話をするなよ!」


ボンバの天然ボケに対して、ヒラリの鋭いツッコミが炸裂し、観客からは爆笑が巻き起こった。タケシも涙を流しながら笑っていた。


「おいおい、ボンバって本当にデリカシーないな。でも、そこが面白いところだよな。」


ミリーも笑いながら頷いた。


「そうですね、タケシさん。オーガと人間の姫様のデートなんて、異世界ならではの面白さです!」


漫才はさらに続いた。


「ねえボンバ、最後にみんなに向けて、一発ギャグやってみようよ!」


「えっ、一発ギャグか?そんなの得意じゃないんだけどな…仕方ない、やってみるか。」


ボンバは大きく深呼吸し、体をぐるりと回した。そして、突然手を広げて叫んだ。


「豚一頭、丸焼きになーれ!」


その瞬間、観客からは大爆笑と大きな拍手が湧き起こった。タケシもお腹を抱えて笑いながら、ミリーとハイタッチを交わした。


「いやー、本当に面白かったな。この二人は異世界でもトップクラスの漫才コンビだな。」


タケシは感心したように頷き、カメラに向かって語りかけた。


「みなさん、いかがでしたか?異世界のお笑い文化、ヒラリとボンバの漫才はまさに笑いの魔法でしたね。次回も異世界の面白い話をたくさんお届けしますので、ぜひお楽しみに!」


「異世界チャンネルは、今日も元気に放送中だ!」


タケシとミリーは笑顔でカメラに手を振りながら、視聴者に別れを告げた。異世界のお笑い文化を通じて、人々に笑いを届ける彼らの冒険は、これからも続いていくのだった。



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