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春休みを数えて。  作者: 銅鑼の鳴る部屋
夜更かし編
3/10

春休みを映して。

「夜空の向こうには何が広がっているんだろう」

 やがて主人公は新たな脱線をしていく——

 昨日の夜は雨雲が星と月を覆いつくしていた。それだけでなく、雨雲がもたらした雨音は夜をさらに寂しいものにていた。やがて朝になり外に出てみると、きれいな太陽が町を照らしていた。小さな水たまりは太陽の光に負けて消えていくらしい。雨の後の寂しい香りが儚さをさらに強調していた。

 夜はいつも決まって黒色だが、表情がある。月や雲が形を変えたり、動いたりすることによって。今夜の空は和やかな表情をしている。勿論、僕は神でないから断定などできない。和やかな表情をしている、かもしれない。と言ったところか。

 「夜空の向こうには何が広がっているんだろう」

 空の向こうには何が待っているのか。地球は丸いから、真昼間のブラジルとつながっているのか。

 僕が見ている空ともう寝ているであろう親友の大井の上に広がっている空は同じだ。しかし、暗い空の日本は自由の女神が現在見ているスカイブルーの空とは違う。なんだか不思議な話だ。

 ベランダに出てみた。キャンプ用の椅子が家の中にあったので、「好都合だ。」なんて思った。

 椅子をベランダにセットし、試しに星座早見表を出してみた。こんなもの普段は使わないから使い方に苦戦したが、地頭と節分にしか使用しない方位磁針のアプリだけで星座早見表を攻略するのに十分だった。

 案の定、星座なんてオリオン座くらいしか分からない。さそり座だとか、いて座なんていうものはただの強引にすぎない。星と星とを線で結ぶところまでは頷いて聞いてられるのだが、サソリや天秤にたどり着くのは話が違う。双子座なんていうものは最悪で、人なんて一人すら見えない。ただ、北斗七星はまだまともである——

 そういえば、春が近づいているから、オリオン座とはしばらくお別れである。

 椅子に座って真上を見上げていた訳だから、首が悲鳴を上げていた。なので、一時間もしないうちに家の中へ撤退した……

余談ですが、親友の大井の元ネタは、作業中に飲んでいたお茶からとりました。大井お茶。

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