第十七話 サバイバル②
シンがドアから出てくる。
《どうしよう》
黒い影のドラゴンを出すとその上に乗り低空飛行で飛び出す
高速で飛んでいると102番が歩いているのが見えるが、素通りするシン
「ちょっと待て」
102番がシンに気付き叫ぶが、無視して飛び続ける
《とりあえず高い所から3人を探そう》
丘を目指して飛ぶシン
更にまっすぐ飛んでいるとナルを見つける
ナルもシンに気づき
「シンーーー」
両手を上げて笑顔で叫ぶ
ナルの横まで行きドラゴンから降りると
「会えてよかったよ」
とナルがシンに抱き着く
顔を赤くするシンだが、ナルにバレないように平常心を保とうとする
照れながら軽くナルを突き放し
「とりあえず、まずはゴールになるスタート地点がどこにあるか探したほうがいいね。恐らく皆そこを探すはずだから」
「そっか!」
またドラゴンを出すシン
「すごー」
ドラゴンを見て驚くナル
「ナルはまだ何も出せないんだっけ?」
「うん」
「じゃあ後で簡単なのから練習しよう」
「うん!」
ドラゴンに乗るシン
「ナルも乗って」
ドラゴンの上から手を伸ばしナルを引き挙げるシン
2人が乗ると高速で飛ぶ
◇
シュウサとドンタは森の中を走っていた
「お前さっきこの世にない物作ってたよな?」
「そうだけど?おじさんは何がつかえんの?」
「教えないさ!もしかしたら最終試験でお前と戦うかもしれねぇだろ。俺は必ず勝ち残らないとなんねぇ。お前には蜘蛛の件では感謝はしてるが、俺が勝つ為なら叩き潰す。」
「そっかぁ~まぁおじさん弱いけど頭良さそうだし、そうするしかないもんね」
「誰が弱そうだ?」
走っていると森の先が見え、そこには海が広がっていた。
「ちょっと待て」
ドンタが止まるとシュウサも止まり、歩いて淵まで向かう。
高い崖の下には海が広がっていた
《どうする?こいつを蹴落とすか。いや、その場合また主催が送り込んできた怪物に出会った場合やっかいか。ならここはこいつとまだ一緒に行動するのが最善か》
「ここがこのステージの端かもしれん。なんか空を飛べる乗り物作れないか?」
「乗り物は作れないけど」
波紋をつくり高く上にジャンプし、更に空中に波紋を作り上空高くにどんどんと昇っていくシュウサ
「おじさーーん。この先やっぱり海しかないや」
《真ん中に森がありその外は海で囲われてるって事か》
「わかった。中央とは逆にきてしまったみてぇだな。なら中央辺りにスタート地点がある可能性が高いな」
「だね」
二人は休むことなく、中央に走っていく