71話 森の中で百合の開花なのです。
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本日より新作「夢見るように夢見たい」の投稿を始めました。
こちらもどうぞ、よろしくお願いいたします。
そして俺は見た。
遠目だが白い装束を身に着けた女性が道にポツンと立っているのを……。
「うげっ……!」
俺は恐怖で途端に足が止まった。
だがそんな俺には誰も構わずに、さっさと白装束へと向かってしまうのだ。
なので俺は怖さと戦い、両膝を手で叩いて足に活を入れて、よろよろながら歩き出す。
「……うら……めしや~……」
道に立っていたのは山井臥留子ちゃんだった。
臥留子ちゃんは真っ白な着物姿で天冠とか言う三角の白い布を額に付けて両手の甲を見せて立っている。
「げげっ……!」
俺は怖さのあまりのけぞった。
顔や衣装に血などはないのだが、元々細身で病弱に見えるほど肌が青白い臥留子ちゃんなのでノーメイクでも幽霊に見えてしまうのだ。
「すごいよ、山井さん。ホンモノみたいだよ」
「ホントね。びっくりしたわ」
河合さん、澤井さんがそんな臥留子ちゃんを大絶賛している。
だが恐怖はまったく感じていないようだ。
ただただ幽霊のコスプレの見事さに感激しているだけのようだった。
そんなときだった。
俺はこの場になんか違和感を覚えた。
今ここにいるのは、お化け役の臥留子ちゃん。そして澤井さん、河合さん、あとはおまけの新井と俺の五人。
だが、それ以外の人間があと二人いるような感覚がしている。
あ、……もしかして……。
そう思ったときだった。
「きゃーーーっ!」
「いやあ~っ!」
「……」
いきなり澤井さん、河合さん、そして臥留子ちゃんの着衣が消えたのだ。
突然だ。前動作もなにもなく突然に下着も残さずきれいに消えたのだ。
「うぐぐ……っ」
俺は叫び声をかろうじて抑えた。
だが右手で胸を、左手で下を隠す澤井さんと河合さんの二人と、泰然自若としていて、どこも隠そうとせず、細身だが魅力ある肢体を見せて、ただ自然体で立っている臥留子ちゃんの裸体を凝視してしまっていた。若い男の罪な態度だ。
だが、澤井さんと河合さんは、どこも隠さずにいる臥留子ちゃんの身体をなんとかしたいと思ったようで、両手を広げて二人で臥留子ちゃんに抱きついたのだった。
……エ、エロい。
美少女三人が森の中で全裸で抱き合っているのが、なんか百合っぽくてエロい。
そんなことを事態に動揺しながらも思ってしまったのであった。
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」連載中
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。




