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55話 邪神の勘違いです。

【毎日昼の12時に更新します】



この作品には以降のストックがありません。

そのため書き上げてからの投稿となるので一日一回の更新となります。

すみませんが、よろしくお願いいたします。



この物語は毎話毎話が短いです。

それは4コマ漫画のようなテンポの良さ、余韻を全面に打ち出しているからです。

……決して、私の手抜きではありません。

……きっと。



 


「か、か、か、……か、神子(かみこ)(めぐみ)

 あなたもしや、ハーレムに私までも含めようと……!?

 ……なんて、おそろしい子……」




 そう言った辻神(つじがみ)呂姫(ろき)ちゃんが湯に浸かったまま右手で胸を押さえ、左手で下を隠して身を捩る。真っ白な肌がなんとも悩ましい姿だったので、俺は一瞬だけ見てしまった後は視線をそらした。

 あれをまともに見たら、かなりヤバい……。いろいろな部分がヤバい。




 すると恵ちゃんは猛然と反論する。




「そんな訳ありませんっ! 邪神を孕ませてどーすんですかっ!!

 増やしちゃダメな神を増やす訳ありませんっ!!

 自意識過剰ですよっ。……でも悔しいけど悩殺ボディなのは認めますけど……」




 そう言った恵ちゃんは自分の身体を手で隠す。

 ……大して凹凸がないからすっかり隠れているのがわかる。




「……な、なんなんですかっ? 大吉さんっ、言いたいことがあるならはっきり言ってくださいよっ」





「……ノーコメントだ。特になにも言わん」




 俺なりに優しさを込めたつもりの返答だったのだが、恵ちゃんには不満のようだった。




「い、今からナイスバディに身体を変えることもできるんですよっ。……でも具現化したときに幼い身体だったんでバランスを考えてこれにしたんですっ!」





「賢明だ。その身長と童顔でグラビアアイドル並の身体にしたら、ちょっと不気味だ」




 俺は神武寮の自室で恵ちゃんが巨大化させてみせたのを思い出していた。

 身体全体を巨大化できるのだ。

 各部分だけを巨大化させることも可能だろう。




「……金魚って元々は突然変異の赤いヒブナが元だったんだ。それが出目金とかランチュウ? って言うの? ……そういうの作っちゃうんだから昔の人の品種改良の努力ってスゴイね。フナと出目金ってどうみても別の魚としか思えないよ」




 新井は訳のわからん感想を言っている。

 今度は金魚の品種の話をしていると思っているらしい。




「とにかくですっ。私は大吉さんのハーレム計画を実行したいだけなんですっ。だから本当はこの場所に澤井さんと河合さん、若杉先生を全裸で召喚するつもりだったんです。

 なので邪魔はしないでくださいっ!」




 ジャブジャブとお湯をかき分けて恵ちゃんは呂姫ちゃんに詰め寄ろうとする。




「はう。……痛いじゃないですかっ」




 だがその途中。つまり俺の真横を通過する際に俺は手刀を落とした。




「そういうことをするな。俺の人生のいろいろが終わる」




「それから始まる人生もあるんですよっ。子沢山、いいじゃないですかっ」




「勝手に俺の生き方を決めるな」




 俺と恵ちゃんがそう言ったときだった。




「フッフッフッ」




 不気味な笑い声が浴場内に響いたのだった。

 それはもちろん辻神呂姫ちゃんだった。



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


私の別作品

「生忌物倶楽部」連載中


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み

「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み

「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み

「墓場でdabada」完結済み 

「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み

「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み

「空から来たりて杖を振る」完結済み

「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み

「こころのこりエンドレス」完結済み

「沈黙のシスターとその戒律」完結済み


 も、よろしくお願いいたします。


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