526話 ダイキチの次はメグミなのです。
基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「勝ったぞ」
俺は右手を高々と天井に向かって突き上げた。
すると2体目のスケルト・ナイトが俺の前へと移動して、するりと剣を抜くのであった。
「勝ち抜き戦みたいですねっ」
「そういうルールみたいだわ」
「ふぉふぉふぉ。じゃあダイキチが続けて戦うのじゃな」
なるほど。
どうやら本当に勝ち抜き戦らしい。他のスケルト・ナイトは剣を抜かずに待っている。なかなか騎士道精神を持ち合わせているようだ。
俺は身構えると右手を突き出した。
もちろん投網を出すためだ。
「――拘束の投網!」
俺の手から広がるように伸びた光の投網は剣を抜いたスケルト・ナイト目掛けて行く。
だが、そこで事態が起こった。
なんと俺の投網をスケルト・ナイトがひらりと躱したのだ。
そして次の瞬間だった。
――ガキンッ!
「ぐはっ……」
俺は脳天に一撃を食らって後ろ向きに倒れてしまった。とんでもない痛みが頭を襲う。大ダメージを負ってしまったのだ。
「……ダイキチ、大丈夫ですかっ?」
「……駄目だ。当分動けねえ」
痛みは全身を襲い、指を動かすのも無理な状態だった。
「じゃあ、ダイキチは負けってことで私たちが後方へ避難させるわ」
俺はロキとアツメルコに引きずられて離れた場所に放置されるのであった。
そして俺たちの2番手として俺に勝ったスケルト・ナイトに立ちふさがったのはメグミだった。
「今度は私が相手ですっ。覚悟してくださいっ」
メグミは長杖を突き出した。
それに対してスケルト・ナイトは剣を振りかぶり突進して来る。
「行きますっ。――ほいっ!」
長杖の先端に雷光が灯る。そして次の瞬間にまっすぐに稲妻が飛び出すのであった。
だが、スケルト・ナイトはそれを予期していたようで、さっと横っ飛びに躱す。しかしメグミの方が一枚上手だった。
稲妻が枝分かれして避けたスケルト・ナイトを捉えたからだ。
――バリバリバリッ!
直撃した稲妻は一瞬でスケルト・ナイトを黒焦げにしたのであった。
そして後ろへと倒れたスケルト・ナイトは光の粒になり、消滅するのであった。
「勝ちましたっ。勝利ですっ」
勝ったメグミは長杖を高く掲げて勝利を宣言するのであった。
すると3体目のスケルト・ナイトがするりと剣を抜き、メグミの前へと立ちふさがる。
「続いて私ですねっ。じゃあ、行きますっ。――ほいっ!」
メグミは先程と同じように長杖の先端から稲妻を飛ばす。
しかし、スケルト・ナイトたちには学習能力があったようだ。右に左に移動しながら接近して来たスケルト・ナイトは稲妻が捉えようとした瞬間に驚くべき行動に出たのであった。
ダイキチは負けてしまったのです。(`・ω・´)∩
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