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524話 城の中に入れたのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 そしてアツメルコは石壁の一部を指差す。なので俺、メグミ、ロキは近寄った。

 するとそこには隙間のような穴があった。

 平べったくて指も入らないような横に長い穴だ。




「……これが入る方法なのか?」




「……わかりませんっ。その穴はなんなのですっ?」




「理解不能だわ。そこになにか差し込むのかしら?」




 俺たち3人はお手上げとばかり、文字通り両手を上げた。するとアツメルコが得意げに笑みを浮かべるのであった。




「ふぉふぉふぉ。この形状、このサイズ、まさに銀貨を入れる投入口じゃのう」




「「「ええっ~っ」」」




 言われてみれば確かに銀貨を入れるのにちょうどいい大きさだ。なので俺は銀貨を1枚取り出した。




「……入場料ってことか?」




 そして銀貨を穴に近づけた。

 なるほど。確かに銀貨に合わせたサイズになっているのがわかる。なので俺は銀貨を穴に入れてみた。

 すると銀貨は穴の底に到達したようでチャリーンと音がした。




「……なにも起きないぞ?」




 そうなのだ。

 俺は銀貨を入れてから城門を見たのだが扉は開く気配がない。




「ふぉふぉふぉ。1枚では足りんようじゃのう」




 そう言ったアツメルコも銀貨を1枚取り出すと穴に入れてみる。だが、扉に変化はない。




「……もしかして人数分入れないと開かないんじゃないですかっ?」




「そうね。ひとり1枚ってことも考えられるわね」




 それからメグミとロキもそれぞれ銀貨を取り出すと順番に穴に投入するのであった。

 チャリーン、チャリーンと連続投入された硬貨の音がした。

 そしてそのときだった。




 ――ガガガガガ。




 両開きの扉がゆっくりと開き始めたのだ。その動きは遅いが確実に開き続けている。

 やがて扉は完全に開かれるのであった。




「ふぉふぉふぉ。やはり儂の思った通りじゃったのう」




「アツメルコ。でかした。……やはり銀貨で正解だったんだな」




「そうですねっ。……しかも人数分入れないと開かないとは思いませんでしたっ」




「そうね。……せこいような気もするけど開いて良かったわ。必要経費ね」




 そして俺たちは扉を潜った。すると中はかなり広いホールとなっていた。内部は外と比べると痛みは少ないようで高い天井には巨大なシャンデリアが吊るされてあり、奥へと視線を向けると2階へと上がる赤絨毯の階段が見えた。

 そして階段の奥の壁にはホールから伸びた薄暗い廊下があるのも発見できた。地下牢があるとしたら、たぶんその先だろう。




「魔物がいませんねっ」




「そうね。静かだわ」




「ふぉふぉふぉ。……なにか聞こえるぞい」




 アツメルコの言う通りだった。

 それまでなんの姿も音もなかったこの玄関ホールに奥の廊下から硬質なザッザッザッとした響きが聞こえてきたのだ。




「ああっ。魔物ですっ。上等な鎧ですっ」




 そうだった。

 スケルトン・ウォーリアーが身につけている鎧よりもピカピカの格上の鎧を身に着けた騎士のような団体がホールに入って来たのだ。




「表示が出たわ。あれはスケルトン・ナイトよ!」

入場料が必要だったのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

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