表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
476/514

476話 スイッチで切り替えなのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「うおっ! 効かねえぞ!」




 攻撃力が非常に高い”賢者の斧”が弾かれたのだ。俺はもう一度振りかぶって別のスライムに攻撃を加える。

 だが、やはりボヨンと跳ね返ってしまったのだ。




「……物理攻撃無効ってヤツか? 困ったな」




「私が倒しましょうかっ。魔法は効きますからっ」




 メグミが加勢すると言ってきた。俺はそれに賛成しようとした。悔しくはあるけれど倒せないんじゃ仕方がない。

 だが、そのときロキが遮った。




「待って。……確かその斧、炎攻撃ができるんじゃなかったかしら?」




 忘れてた。そう言えば、そうだった。

 改めて鑑定してみると、間違いなく炎の属性を持っていて、斬りつけると斬撃だけじゃなく、炎攻撃も同時に行えると表示されているのだ。




「でも、炎なんて今まで出なかったぞ」




 そうなのだ。

 俺がスライムに攻撃を加えたときに炎なんか出ていなかった。そして思い返してみるとエラー・ヒューマンとかいう全身銀色の変な魔物を倒したときも炎は出ていなかったはずだ。




「スイッチとかあるんじゃないですかっ?」




 なにを馬鹿な。

 と、思ったが斧の柄の部分には魔石が埋め込まれている。もしかしたら、これがそうなのか?




 俺は魔石に触れた指に力を入れた。するとカチッと押し込んだ手応えと音がしたのだ。見ると斧の刃からゴウゴウと炎が立ち上っていた。




「ライターかよ!」




 俺はその仕組みから、火を付けるライターを想像したが、ま、結果的に炎は出ているのだ。なので試してみることにした。




「ていっ、ていっ」




 逃げ回るブルー・スライムに俺は連続して斧を振るった。すると斧はスライムに弾かれることなく、ダメージが通った。

 そして攻撃一発でスライムを倒すことができたのであった。



 その後、スライムは消滅したので、俺たちは銀貨を拾った。




「まさか、スイッチで切り替えとか妙におもちゃっぽいんだな」




「でも効果あったじゃないですかっ」




「あれよね。……物理攻撃オンリーと炎攻撃時の切り替えを確実にするためにスイッチを付けたんじゃないかしら? だってそれなら間違って作動することないしね」




 う~む。

 まあ、ロキの言う通りだろう。ちょっとチャチい仕掛けだが、確実に切り替えられるのは間違いないしな。




 そんなこんなで俺たちは旅を再開することになった。




 ■




「……あれ? なにか見えますよっ」




 その後である。メグミが突然に道の前方を指さした。すると確かになにか見えた。よくよく見ると木製の道の案内板のようだ。

 どうやら道が二手に分かれる辻、って言うか交差点になっているようだ。




「まっすぐ行けば王都ですねっ」




「左に曲がればニバーンメ遺跡ってなってるわ? 遺跡ってなにかしら?」




 案内板のそれぞれを見てメグミとロキがそう言っている。

 俺はそれを確認すると腕組みをする。ちょっと考える必要がありそうだ。


なんと魔石がスイッチだったのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ