463話 男たちには見えているのです。
基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
(……なあ、確認なんだが、俺と秀子ちゃんの裸、そっちには見られてないんだよな?)
俺は念話で恵ちゃんに尋ねる。この念話は恵ちゃんに対して念じているだけなので秀子ちゃんには聞こえていない。
(……そう思いますっ。彩花ちゃんと沙也加ちゃんを見ても別に驚いていませんしっ。……ちょっと待ってくださいっ……!)
なにやらあったようだ。
恵ちゃんは一旦念話を止めた。そしてすぐに会話が再開される。
(――大変ですっ。どうやら男の人たちには完全に見えているようですっ)
(な、なんだって~!?)
(詳しく説明しますっ。モニタを見るとネズミにケーキをぶつけているゲームが今まで通り表示されていますっ。なので見ているゲーム自体は変わっていませんっ。
ですが、ネズミと戦っているはずのダイキチーナちゃんと秀子ちゃんの服がどんどん破けている様子が、なぜか男の人たちには見えているようですっ……!!)
……なんてこった。
これも間違いなく秀子ちゃんの神力だろう。秀子ちゃんは俺に危機感を持たせ、ゲームのスリルを増すためにギャラリーの男たちだけに俺たちの裸が見える仕様にしたに違いない……。
(……秀子ちゃん。この状態、男たちには見えてるって?)
今度は恵ちゃんだけでなく秀子ちゃんに対しても念じてみた。するとケーキを持ち上げたままニヤリとほくそ笑む秀子ちゃん。
(……当たり。じゃないとゲームに張り合いがない)
やはりな。
すべての言動がゲームとして面白いかどうかが秀子ちゃんの判断基準だ。それに照らし合わせるとこの行為も秀子ちゃんとしては当然なんだろう。
(……くっ。このままじゃマズい。恵ちゃん、なんとか男たちから俺たちの裸を隠すことはできないか?)
(……残念ながら、無理です。秀子ちゃんの神力が強力ってのもあるんですが、基本、神力とはなにかを発生させる方が強いのですっ。
……簡単に言うと、干渉して邪魔する神力はとても強い力が必要なのですっ)
詳しくはわからないが、要するにひとりじゃ無理だと言うことだろう。
いつぞやみたいに女体化の神力が得意な臥留子ちゃん抜きで眠りの神である眠京太郎を女体化させたときは、恵ちゃん、呂姫ちゃん、集子ちゃん、秀子ちゃんの合体技でなんとかなったのを思い出す。
つまり他の女神たちの協力が得られない今は無理だということだ。
そうこうしているうちにも秀子ちゃんの攻撃は続く。そして俺も反撃をしている。
慣れてきたのか互いに避けられる場面は増えたのだが、それでもいくつか掠る被弾をしてしまっている。
俺の状態はTシャツに右半分はすっかり破れおへそまで露出してしまっている。そしてブラだが右肩の肩紐が千切れてしまい、それに応じて右の胸の半分近くまで丸見えの状態だ。
そして秀子ちゃんだがショート丈オーバオールのズボン部分がすっかり破れ落ちてしまい、白いパンツがさらされている状態だ。
そしてそのパンツだが紐部分がかなり傷んでしまい、うっかりすると脱げ落ちてしまいそうだ。
ちらりとギャラリーたちを見る。
すると女性たちはなんの変化もなくいたって普通だが、男たちの目が血走っているのがわかる。
「うぉーっ。すげえぞっ」
「後ちょっとだ。いけー」
「どっちも頑張れっ!」
「どっちも脱げろっ」
そこは興奮の坩堝と化していた。
美少女たちのあられもない艶姿を目の当たりにして大騒ぎになってしまっているのだ。
「そろそろ本気を出す」
そう口にした秀子ちゃんの顔つきが変わった。
今までは無表情と言って差し支えない状態だったのが、目が爛々と輝き、獲物を狙う肉食獣のような目つきになった。そして口角を上げ唇を薄く開いた。
「……必殺。両手投げ」
男たち。大興奮なのです。(`・ω・´)∩
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