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458/514

458話 ボスキャラの登場なのです。

間に合いました。


基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。


 

 そしてゲームが始まった。

 彩花ちゃんと沙也加ちゃんはヘッドギアを付けたままステージで左右に並び、片膝をつきながら光線銃の引き金を引くのが見える。

 それだけ見ていると、無地のスクリーンしかない空間なので、どんな感じなのかわからないのだが壁の設置された大画面モニタを見るとグニャグニャと不定形でキモイ緑色の宇宙生物が次々と撃ち抜かれて破裂しているのがわかる。

 そして片膝を着いている理由もわかる。床に金属製の大きな箱があるのだ。それを遮蔽物として利用しているのも理解できた。




 そして群れをなして迫ってくる宇宙生物なのだが彼らも無抵抗じゃない。胴体から伸ばした触手の先から液体のようなものを飛ばしてくる。

 それが天井や壁、遮蔽物として利用してる箱に当たるとジュッと音がしてわずかに溶けるのがわかる。

 どうやら強酸のような液体だろう。




「あの子たち、上手いな」

「ああ、慣れている感じだ」

「ほとんど命中してるぞ」

「で、被弾はなし……か」




 そうなのだ。

 ギャラリーの男たちが褒め称えているのだが、それは事実だ。彩花ちゃんも沙也加ちゃんも素人とは思えない。上手すぎるのだ。

 本人たちがアクション系のゲーム好きだと言っていたが、それは間違いないのだろう。




 ゲームの制限時間は10分。

 だが、2人の従姉妹たちはどんどん敵を撃破していく。たまに大きめの個体も登場し、それにはビーム一発では倒すことができないのだが、2人で共同して次々と連発させて倒す。そこはさすがに双子なのか息がピッタリなのである。




「……彩花ちゃんと沙也加ちゃんっ。さすが双子ですねっ」




「ああ。まるで事前に打ち合わせしたいたみたいに見事な連携だ」




 モニタではなく今度は本人たちを見る。すると2人はずっと突っ立っている訳じゃなかった。絶えず右に左に位置を変えて最適な射撃位置を確保しているのだ。

 そして残り時間が2分を切ったときだった。宇宙船の壁が崩され人型の宇宙生物が侵入して来たのだ。




「……ボスキャラですねっ」




「ああ。……だが残り時間が短い。倒し切れるか難しいところだな」




 そうなのだ。

 制限時間は刻々と迫っている。だが彩花ちゃんと沙也加ちゃんに連射された人型は耐性が高いようで後ろにのけぞるもののダメージらしいダメージを受けていないのだ。




「ああっ、敵がなにか発射しますよっ」




 恵ちゃんが叫ぶ。

 見ると敵の人型は両手を前に突き出した構えをしているのだが、その手の先が徐々に眩しく光り始めたのだ。その色は赤。燃える炎のようだった。




「炎系統の攻撃のようね」




「そうなんですかっ。……大丈夫でしょうかっ」




 恵ちゃんが心配するのもわかる。

 彩花ちゃん、沙也加ちゃんたちが戦っている場所は宇宙船の通路なのだ。開けた一本道で遮蔽物は少ない。




 そして人型の宇宙生物が直径1メートル近くまで膨らませた炎の弾を発射させた。ゴウッという激しい音とともに従姉妹たちに迫る。

 だが、問題なかった。

 彩花ちゃんと沙也加ちゃんは自分たちが発射したビームを宙で交差させたのだ。どうやら威力を増すための作戦のようだ。

 するとビームの束は倍の大きさになって炎の弾に激突したのだった。





 ――ガガーン!!




 激しい爆発が起こり、視界が一瞬真っ白になった。

 ……もちろん真っ白になったのは壁の巨大モニタの画面であって、実際の彩花ちゃん、沙也加ちゃんはステージに立っているだけだが。




 やがて戻る視界。

 するとかなりダメージを負った人型の姿があった。表面の金属のようにテラリと光る表皮が破れ、中身と思われる黒々とした肉体から赤黒い体液が流れ出ているのだ。

 その破損箇所に向かって従姉妹たちは光線銃を連射する。次々とビームが人型宇宙生物に命中する。




 ……このまま押し込めるのでは?

 と、俺は思っていたが、現実は違った。

 ブザーが鳴り、モニタ画面の表示が消え、彩花ちゃんと沙也加ちゃんがVRヘッドギアを外すのが見えたのだ。

 どうやら制限時間の10分が経過してしまったようだった。


タイムリミットになったのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


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