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449話 ダイキチーナ降臨なのです。

基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 彩花ちゃん、沙也加ちゃんは慌てて俺から離れる。その反応を見て、俺は確信したのだ。そう。俺は今、変身したのだ。




「……ど、どうして大吉くんが、すごい美少女になってるの……!?」

「……し、しかも。……金髪で目が青いわよ……!?」




 2人は俺を見て驚天動地って感じになっている。そしてしばらく口を開けて呆けていたのだが、俺のある部分を見て、自分のと見比べて急いで手で隠した箇所がある。

 そう、胸だ。それで俺は確信した。見下ろすと確かに豊か過ぎる胸の隆起が存在している。

 鏡で確認した訳じゃないが、2人の様子から俺は今、ダイキチーナになっているのは間違いないだろう。そうなった理由はわからんが。




 だが、それは事実のようだ。ダイキチーナは巨乳だ。邪神の辻神(つじがみ)呂姫(ろき)ちゃんや、高利貸しの神である金尾(かねお)集子(あつめるこ)ちゃんと負けないくらい大きいのだ。

 なので決して小さくはないが、明らかに自分たちより大きな胸と比べてしまい、2人は圧倒されてしまったようだ。




「……ねえ、あなた、ホントに大吉くんなの?」

「……どうして、いきなり女の子に変身しちゃったの?」




 少ししたら多少落ち着いたのか彩花ちゃんと沙也加ちゃんが恐る恐る質問してくる。その目は必死だ。なんと言っても超常現象だ。俺だって神力の実在を知らなかったら同じ反応になるだろう。




「まあ、待ってくれ。もうじきわかるはずだ」




 そうなのだ。

 俺にはこの部屋の外、つまり廊下の奥からドタドタと慌てて走ってくる足音が聞こえているのだ。

 やがて目当ての者は俺の部屋に飛び込んで来た。




「な、なんで自力で変身しちゃってるのですか~っ!!」




 恵ちゃんだった。

 驚愕の表情のまま、部屋に勢いよく入って来た恵ちゃんは俺の胸ぐらを掴んで、カッと見開いた大きな目で俺を問いだ出してくる。




「えっ? 恵ちゃんが関係してるの?」

「えっ? ど、どういうことなの?」




 彩花ちゃんと沙也加ちゃんがネグリジェ姿のままのあられない格好のまま、真剣に問うてくる。だた恵ちゃんはそれには答えず、2人に向き直り、ほにゃら、と唱えると彩花ちゃんと沙也加ちゃんは、突然にクタッと力を失い。床にゆっくりと倒れるのであった。

 その際にネグリジェは消え、さっきまで着ていたと思われるまともなパジャマ姿へと変わるのであった。




「とりあえず眠らせましたっ。そしてこの2人は、今夜この部屋で起きたことの記憶は改竄されたので憶えていませんっ」




 お得意の神力だな。記憶の改竄はお手の物だ。今、2人の安らかな寝顔を見れいればそれがわかる。後で2人を寝室に運べば万事オッケーだろう。




「……で、大吉さん。どうしてダイキチーナちゃんに変身できたんですかっ?」




「……それが俺にもよくわからん」




 俺は恵ちゃんに説明した。

 彩花ちゃんと沙也加ちゃんに迫られて万事休すと思ったときに、別の姿に成れればこの危機を回避できるんじゃないかと思ったことだ。

 で、その結果がダイキチーナだったということだ。




「……では偶然なんですねっ?」




「当たり前だろう。俺に神力が使える訳ないだろうが」




 そうなのだ。

 毎日のように恵ちゃんたちの無茶苦茶な神力を見ていて、俺にも使えたらなあ、と思ったことは一度や二度じゃない。

 だが、俺は正真正銘のただの平凡な人間なのだ。なので神力を使いたいと言うのは無い物ねだりに過ぎないだろうが。




「……でも、そうだとしても不思議ですっ。私の神力に大吉さんが干渉したっ? ……あり得ませんっ」




 恵ちゃんはしきりに首を傾げて、うーむ、と悩み込んでいる。あれこれ可能性を考えて正解がないか考えているのだろう。

 だが、俺には目下、大事な案件が生じていたのだ。なのでそれを口にする。




「なあ、俺はどうすればダイキチーナから元の大吉に戻れるんだ」




 俺は自分の腰近くまで伸びているツヤツヤの金髪を指で弄りながらそう尋ねるのであった。

ダイキチーナになってしまったのです。(`・ω・´)∩


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


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