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44話 新たな神の名前の登場です。

【毎日昼の12時に更新します】



この作品には以降のストックがありません。

そのため書き上げてからの投稿となるので一日一回の更新となります。

すみませんが、よろしくお願いいたします。



この物語は毎話毎話が短いです。

それは4コマ漫画のようなテンポの良さ、余韻を全面に打ち出しているからです。

……決して、私の手抜きではありません。

……きっと。



 



 そこで俺はふとある言葉を思い出した。

 さっきさらっと聞き逃した言葉があるんだが、

 新井が五時間トイレこもるように腹痛を起こさせたってホントか?




「荒井が神力が効かないってのはわかった。

 だがさっき荒井が五時間トイレに入りっぱなしになるように力を使ったって言ってなかったか?」




 俺は恵ちゃんにだけ伝わるように小声でそう質問した。




「そうですよ。だって新井さんは私の神力が効かないんですから念のために多めに力を使ったんですが、それでも効き目は少なかったですっ」




 俺は手刀を落とした。




「はう。……痛いじゃないですかっ」




「荒井にどれだけ神力が有効かわからずに五時間の腹痛をしかけたんだろ?

 もしそれがちゃんと効いて五時間ヤツがトイレから出られなかったらどうするつもりだったんだ? ヤツは到着駅で降りられないってことなんだぞ?」




「……そうでした。そこまでは考えていませんでした。

 きっと折り返し運転で東京まで帰っちゃうとこでしたねっ。テヘペロ」




 どこで憶えたのかは知らないが、恵ちゃんは舌を出してウインクをするテヘペロをした。




「はう。……痛いです」




「お前は鬼かっ!」




「ひどいです。鬼じゃありません。神様ですよっ」




 更に手刀を落とす。




「はう。……なんなんですかっ? 大吉さんこそ鬼の所業ですよっ」




「黙れ。お前の所業は神様だとしても邪神に近いぞ!」




 すると涙目のまま恵ちゃんは抗議の視線を俺に送ってきた。




「邪神はひどいです。それじゃまるで人間名:辻神(つじがみ)呂姫(ろき)ちゃんじゃないですか?」




「ツジガミ・ロキ? 誰だそれ?」




 するといきなり恵ちゃんは慌てた表情になった。




「な、なんでもないですっ。知らない人ですっ」




 こいつは馬鹿か? 知らない人のフルネームを知ってるヤツがいるか?

 俺はそのときそう思ったのだが、小声とは言えあんまり騒ぐと澤井さんたちに気づかれると思い、その場はやり過ごすことにしたのだった。




「まあ、いい。とにかく荒井にはあんまり酷なことをするな」




「うう。わかりました。大吉さんには無害なのでそうしますっ……」




 そんなこんなでこの場のやり取りは終わりになった。

 そして車内アナウンスがあって、俺たちが降りる駅が近づいてきたのがわかった。




 すると先程の痴態などまったく記憶にない様子の若杉先生が大きな声を出し、降りる準備と忘れ物の有無の確認などを各班長に伝えた。




 そして新幹線は駅に無事に到着し、俺たちは改札を過ぎて駅のロビーに一旦集合すると在来線に乗るために必要な説明を受けた。




 そして更に電化がされてないディーゼル車の列車に小一時間揺られてコンビニもない寂れた駅へと神武高校一行は到着したのであった。




 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


私の別作品

「生忌物倶楽部」連載中


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み

「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み

「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み

「墓場でdabada」完結済み 

「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み

「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み

「空から来たりて杖を振る」完結済み

「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み

「こころのこりエンドレス」完結済み

「沈黙のシスターとその戒律」完結済み


 も、よろしくお願いいたします。

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