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427/512

427話 嫁探しの解決方法なのです。

更新時期を変更いたします。


基本二日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「え? なにか良いアイディアが浮かんだんですかっ?」




「構わないけど。なにを提案するのか興味あるわね」




 2人とも問題ないとのことなので、俺たちは宿屋を素通りして村長宅へと向かうのであった。

 そしてずかずかと入って行くと、案の定、村長はまだ執務室にいるのであった。




「おや? 勇者様たち。なにかご用ですかな?」




 そう言いながら村長は俺たちにソファを勧めてくる。なので俺、メグミ、ロキは並んで座るのであった。




「依頼のあった件のうち、”嫁探し”でいい考えが浮かんだんだが」




「おお、本当ですか? ぜひともお聞かせ願いたいです」




 俺は窓の外に広がる風景を眺めた。見えるのは未開拓の原っぱだった。俺は立ち上がり窓辺に寄ると窓を開放した。

 途端に爽やかな風が室内に入ってくる。




「入植者を受け入れるのはどうだ? 幸い土地は余っているようだしな」




「入植者ですか? ……確かに家を建てるにも畑を作るにも、この村は土地が余っていますが……」




 村長は今ひとつピンと来ないようで怪訝な顔つきになる。だがそれはメグミもロキも同じだった。




「集まって欲しいのは若い女性じゃないんですかっ?」




「そうね。独身女性が畑を作るためにわざわざ集まるかしら?」




 そこで俺は説明をした。

 この村で家を建て、畑を耕して、すぐにでも入植できる好条件の状態を作る。そして大々的に入植者たちを募集することを伝えたのであった。




「――若い未婚女性だけを狙って集めるのは不可能だ。それこそ攫ってくるしか方法がない。だが建物付き畑付きで入植者を募集すれば家族で集まって来る。家族でやって来るとなれば……」




「ああ、なるほどですっ。娘さんがいる家族も集まって来ますね」




「なるほどね。確かに家族で受け入れるのであれば、娘が2人や3人いる家族もいるでしょうしね」




 そうなのだ。

 家族で入植者を受け入れるのであれば、まあ、息子ばかりの家族もあるだろう。だが娘がいる家族も絶対にいるのだ。

 直接的に若い女性だけをピンポイントで狙うことは不可能だが、家族丸ごと受け入れてしまえば未婚の女性も入ってくる可能性が高いのだ。

 もちろん結婚適齢期の女性だけじゃなくて、まだ幼い女の子たちの方が多いだろう。だがやがてその子たちも成長するのだ。




「それは名案です。さすが勇者様です。さっそく村人を集め家屋を建て、畑を耕しましょう」




 村長は身を乗り出して興奮していた。俺の提案に一筋の光が見えたのだろう。そして執務室を飛び出すと広場に村人を集め俺の提案を人々に伝えるのであった。




 ■




 そして展開は急ピッチで進んだ。

 俺たち3人が見ている眼の前で飛ぶように次々と家たちが完成し、畑たちも見事に耕かされたのであった。

 それこそ、あっと言う間だった。その数、ざっと30軒ほどもあった。




「こういう展開の早さはさすがゲームですねっ」




「そうね。男たちがあっと言う間に大勢集まって、あっと言う間に完成させてしまったわ」




 まあ、ゲーム世界だからな。

 普通なら何十日もかかる作業が、動画の早送りを見ている状態で終わってしまったしな。お、馬に乗った村人が村を出て行ったようだ。たぶん入植者募集の近隣の集落に伝えに行ったのだろう。




 そしていつのまにか夜になった。

 俺たちは村一軒の宿に泊まり、夜が明けた。

 そして村の有り様を見て驚くのであった。

あっと言う間に家々が建ったのです。(`・ω・´)∩


 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


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