表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
384/513

384話 この世界の崩壊なのです。

基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。


 

「ご主人様。これでご自分を見るのですにゃん」




 柱時計猫から手鏡を受け取った眠京太郎は鏡面を見て、ウググと呻きながら仰け反る。

 そして俺たちの方を見るのであった。




「ど、どうしてボクチンが美少女に~!? しかも水着姿だよ~」




「話を聞いてもらうためですっ」




「とにかく臥留子を起こしなさい!」




「ふぉふぉふぉ。じゃないと元の世界へ戻れんのじゃ」




「さあ即実行」




 恵ちゃんたち4女神が女版眠京太郎に臥留子ちゃんを起こすように言う。だが京太郎はそれを拒否した。首を左右に振ったのだ。




「やだよ~。そんなことしたら、ボクチンの世界が消えちゃうから~」




 眠京太郎は断固拒否の構えのようだ。

 だが、こちらには手がない訳じゃない。そのために女体化させたのだ。




「恵ちゃん。やっちゃって」




「わかったのですっ。では、えいっ」




 ボフンと、またまた白い煙が女版眠京太郎を包む。そして、さあっと煙は風に流された。するとそこにいたのは一糸まとわぬ姿の眠京太郎だったのだ。

 いや、もう眠京太郎子(きょうたろうこ)だな。

 さすがに得意な裸に剥く神力なので、恵ちゃんは一発で成功させた。




「う、うぎゃ~! な、なにこれ~! ハズいよ~。恥ずかしいよ~!」

「にゃにゃにゃ! これは見てはいけないのですにゃん」




 京太郎子は右手で胸を隠し、大事な下を左手で覆う。

 顔は羞恥で真っ赤に染まっている。

 どうやら身も心も女性になってしまっているようだ。そして柱時計猫は時計から手を離し両手で顔を隠している。




 で、俺だがいくら元が男だと言え、やはり全裸の女体をジロジロ見るのは憚られるので、そっと視線を逸らすのであった。




「お、お願い~。なんでもするから、裸はやめて~!」




 京太郎子は大事な部分を隠しながら涙目で、そう訴える。なんでもする、とのことなので、どうやら言質は取れた。

 そしてその表情は必死だ。懸命に頼んでいるのがわかる。なのでとても演技とは思えないので、俺はちょっぴり可哀想になってくる。




「……まあ、いいんじゃないか?」




「そうですねっ。じゃあ、臥留子ちゃんを起こしてくださいっ」




「ええっ~。それだけは~、それだけは~」




 おいおい。自分でなんでもするって言っておいて、まだ拒否するのか。じゃあこのまま放置だろうな。




「だったら、一生このままよ。全裸で過ごすといいわ」




 呂姫ちゃんが鋭く指で京太郎子を指さした。ズビシと音がしそうな勢いだ。

 すると京太郎子は、ううう、と、狼狽えた。顔はもう真っ赤を通り過ぎて湯気でも吹き出しそうだった。




 ……これは落ちるな。

 そう俺は確信した。




「……わかったわよ~。臥留子を起こすよ~」




 そう言った京太郎子は、なにやらぶつぶつと呟いた。どうやら呪文のようだ。

 すると世界が一変した。

 周りの木々も足元の草原も青い空もテーブルも食器も、そして柱時計猫も、なにもかもがグニャグニャに歪み始めたのであった。


屈服させたのです。(`・ω・´)∩


 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ