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326話 遊戯秀子ちゃん発見なのです。

基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「おお! 商店街がちゃんとあるぞ」




「本当ですねっ。良かったですっ」




 神武高校から歩いてすぐの場所にちゃんと商店街があった。

 ただやはり誰もいない。買い物客はもちろん店も開いてはいるが店員の姿もない。

 アーケードになっている商店街の中を俺たちは一軒一軒確認しながら進むのであった。




 スーパー、文房具、おもちゃ屋、精肉店、八百屋、美容院、コンビニ……。こうして見るとけっこうな種類があるんだな。

 あのバーガー屋は前に恵ちゃんたちと行った店だ。

 そして例のPCショップ。




「……本当なら俺はここにダイキチーナの姿で来店してゲーミングPCを受け取っているはずなんだよな」




 誠に残念であるが、今は受け取ることができない。もちろんそれはここが異空間であって現実世界じゃないからだ。

 そんな俺を見て恵ちゃんが口を開く。




「そうですねっ。でも諦めないでくださいっ。後できっと受け取れますよっ」




「だといいな」




 俺たちは念の為、PCショップの店内に入る。照明は灯っていて商品もきちんと陳列されているが、やっぱりいつもの店長さんの姿はない。

 誰もいない店ってのは、なんだか寂しいと感じた。




 そして俺たちはPCショップを出た。

 商店街はまだまだ奥まで続く。なので俺と恵ちゃんは手分けしながら一軒一軒確認しながら進むのであった。




 そして更に進んだときだった。

 一軒の店から賑やかな音楽や効果音が聞こえてきたのだ。




「あれはゲームセンターじゃないですかっ? ほら、秀子ちゃんと勝負した店ですよっ」



 そうだった。

 以前、遊戯秀子ちゃんと勝負したゲーセンだった。

 周りの店は開店こそしているがひっそりとしていたにも関わらずゲーセンだけが賑やかな音を大音量で出していたのだ。




「そうだな。なんだかあのゲーセンだけ様子が違うような気がするな」




「行ってみましょうっ」




 俺と恵ちゃんはゲーセンに入った。途端にシューティングゲームのBGMやら爆発などの効果音、クレーンゲームの賑やかな音楽が耳に飛び込んでくる。

 今まで静かだっただけに耳をふさぎたくなるような気分になる。




 そんなときだった。

 恵ちゃんが俺の袖を引っ張りある場所を指さしたのだ。




「……げ。秀子ちゃんじゃねえか!」




 そうなのだ。

 丸椅子に腰掛けて対戦格闘ゲームの筐体に向かっているのが黒Tシャツでデニムのショートパンツを履いている姿の秀子ちゃんだったのだ。

 黒髪を胸元くらいまで伸ばしていて頭には黒いキャップ、つまり野球帽を被っていた。




「驚きですっ。私的には200年振りに見かけましたっ」




 俺と恵ちゃんは秀子ちゃんの元まで歩を進めた。

 そして恵ちゃんが発言する。




「秀子ちゃん。この世界は秀子ちゃんが創ったのですかっ?」




 すると秀子ちゃんはチラリをこちらを見たが、すぐに視線をゲーム画面に戻す。




「少し待機」




 そう小さく呟いたのだ。

 見ると対戦相手のゲージが残り少なくなっていた。そして秀子ちゃんの側はまったくダメージを受けていない。




 そしてレバーとボタンを複雑かつ一気に操作すると秀子ちゃんのゲームキャラが空中を高速錐揉みで落下して相手キャラを蹴り飛ばしたのだ。




「パーフェクト勝ち」




 新作のようで俺の知らない格闘ゲームだったからよくわからんが、きっと超難解な必殺技を使ったんだろうな。秀子ちゃんの笑みを見ればわかる。



秀子ちゃんがいたのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


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