298話 あきらめずに総攻撃なのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「よし、また攻撃を始めるぞ。集子ちゃんと秀子ちゃんは俺の後ろに来てくれ」
「ふぉふぉふぉ。了解じゃ。……でもなぜかのう?」
「意味不明。説明求む」
俺の指示に従って集子ちゃんと秀子ちゃんは俺の後方に位置してくれた。
そのことから俺は依頼通りに説明を始める。
「深い意味はない。ただその格好だと俺が目のやり場に困るからだ」
そうなのだ。
集子ちゃんも秀子ちゃんもタイプは違うが、どちらも美少女なのだ。
その美少女たちが一糸まとわぬ裸なのである。
それを見るなと言われても困るし、だからと言って戦闘中にチラチラ見てしまうのもマズいのだ。
「もしかしてですが大吉さん、集子ちゃんと秀子ちゃんに欲情してしまいましたかっ?」
「うるさい。黙れ」
恵ちゃんがいたずらっぽい笑みで俺を見る。
「私としては問題ないですよっ。むしろ子宝計画的にはアリですっ」
「相手は元ジジイの高利貸しの神とゲームの神だぞ。問題じゃないのか?」
「邪神や疫病神と比べれば問題ありませんっ」
そう胸を張って宣言する恵ちゃん。
「その気はないけど、そう言われると腹立つんですけど」
呂姫ちゃんがすねたように言う。
俺には恵ちゃんの基準がわからないが、とりあえず邪神と疫病神の子宝は歓迎できないらしい。
だけど高利貸しと遊戯なら問題ないようだ。
よくわからんが、まあとにかく俺にはその気はないからな。
そしてそれぞれが配置についた。
煙は晴れてドラゴンの様子がわかる。
顔面はやはり急所なのか、ダメージが入っている。
しかし、よく見ると徐々に回復しているようで出血は止まり剥がれた鱗も再生し始めているのがわかる。
「また振り出しだが、やるか」
「そうですねっ」
「私は準備オッケーよ」
「目標。ドラゴンの顔面」
そして俺たちは攻撃を開始した。
俺はもちろんアサルトライフル、恵ちゃんはショットガン、呂姫ちゃんはスタングレネード、集子ちゃんは手榴弾、そして秀子ちゃんはミニガンである。
――ダダダダダ。
――ダンッ、ダンッ、ダンッ。
――ドッカーン!
――ドッカーン!
――ズドドドドド。
それぞれの攻撃が火を吹いた。
だが、かなりの火力なのだが少しずつしかダメージが入らない。
いい感じに攻撃を集中させているのだが、不安はある。
またいつドラゴンブレスが来るのかわからないからだ。
ゲームのようにHPバーとかMPバーとかが表示されていれば敵の残りのライフがわかるのだが、この空間で戦った相手には表示されていなかった。
そしてこのドラゴンにもだ。
なのでドラゴンのライフの残りやドラゴンブレスの残弾数とかが一切わからない。
それが辛い。
とにかく総攻撃なのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。