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296/512

296話 ブレスの効果なのです。

基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。


 

「「「「うわぁ~!」」」」




 それは驚愕の叫びだった。

 ドラゴンブレスは秀子ちゃんに直撃したのだ。だが、そこに秀子ちゃんの姿はあった。

 あったのだが……。




「「「「ぜ、全裸っ~!」」」」




 そうなのだ。

 そこには服をすべて失った秀子ちゃんの姿があったのだ。

 どうやらドラゴンブレスで服を全部燃やされてしまったようなのだ。

 だが、身体は無傷。おまけにミニガンも無事のようだ。なんてエッチな攻撃だろう。

 相手を倒すのではなく、心を折る攻撃なのだろうか。

 この異空間の仕様はどこまでも謎だ。




 ……しかしである。

 秀子ちゃんはそれまで俺との関わり合いが少ないため、こういう羽目になることがなかった。

 つまり……。秀子ちゃんの裸を俺は初めて見たのだ。




 スリムで小柄な秀子ちゃんなので、全体的にほっそりとしている。

 だがその素肌のきめ細やかさは異常だ。

 上質のクリームのようにすべすべとしていて色も白い。その白さは色素の薄い集子ちゃんと比べても遜色がない。




 そして特筆すべきは胸だ。

 決して大きくない。いや、むしろささやかと言うべきなのだ。

 だがツンと上向きになっているその形は形状としては理想形と言ってもいいだろう。




 ……う、ぐぐぐ。




 俺はこんな緊急事態なのにも関わらず、理性がどうにかなってしまいそうであった。




「……服がやられた。あとは無事」




 ぽつりとそう言い放つと横座りになっていた秀子ちゃんが立ち上がる。いつも淡々としている秀子ちゃんは全裸に剥かれてもショックを受けていないようだ。

 そしてだ。立ち上がったことでお尻も見える。するとお尻の形も良いのがわかる。腰からのなだらかな曲線と丸みを帯びた適度な膨らみのお尻……。

 もうこれ、ある種に完璧ボディだろ。




「気をつけて。またドラゴンブレスが来る可能性」




 全裸のままミニガンを構えて秀子ちゃんがそう言う。

 その声に俺、恵ちゃん、呂姫ちゃん、集子ちゃんが我に返る。




「そうですねっ。秀子ちゃんが無事で良かったですっ」




「そうね。それにしてもドラゴンブレスの効果がこんなだったと思わなかったわ」




「ふぉふぉふぉ。これはブレスを受ける訳にはいかないのう」




 俺たちはそれぞれ武器を身構えた。

 ドラゴンはいつの間にかこちらに接近して来たようで、その距離は20メートルくらいしかない。

 そして再び首を天井近くまで持ち上げる。




「また、ドラゴンブレスか?」




「そうかもしれませんっ。あのモーションは要注意ですっ」




「待って。これを使ってみるわ」




 呂姫ちゃんだった。

 呂姫ちゃんは手にしていたはずの片手斧をいつの間にか床に置いており、その手には見慣れたアレが握られていた。




「行くわよっ。いちおう目は閉じておいてね」




 そして投げた。

 するとそれはドラゴンの顔面近くで爆発し閃光と爆音を放つ。

 ――スタングレネードだった。




「グギャャャャ~!」




 ドラゴンが悲鳴を上げた。

 もちろんこれは単なる光と音だけなのでダメージが入ったとは思えない。

 だが目眩ましと耳を麻痺させるのには成功したようだ。



ドラゴンブレスはいやらしいのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。



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