294話 異常な回復力なのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「もう一回やってみよう」
「そうですねっ。効いてますしっ」
「私はパスだけど、やってみるのがいいと思うわ」
「ふぉふぉふぉ。なら、やってみるかのう」
「戦闘継続」
そして俺たちは更に攻撃を加えた。
――ダダダダダ。
――ダンッ、ダンッ、ダンッ。
――ドッカーン!
――ズドドドドド。
俺のアサルトライフル、恵ちゃんのショットガン、集子ちゃんの手榴弾、そして秀子ちゃんのミニガンだ。
そして呂姫ちゃんはそのまま体育座りで待機。
全弾命中。
もうもうとした爆煙がドラゴンの顔面を中心に上がる。
「グギャャャャ~!」
ドラゴンの悲鳴が聞こえた。
そしてまだ煙で視界が十分に戻らぬ中、そのドラゴンに動きがあった。
方向転換して奥の方へと動き始めたのだ。
「お、逃げたな」
「どうしますっ。追いますかっ」
「私はパスだけど、追った方がいいと思うわ」
「ふぉふぉふぉ。このまま攻めようかのう」
「追撃を提案」
意見はまとまった。
俺たちは射撃を繰り返しながらドラゴンを追う。
もちろんドラゴンは背を向けているので顔面に攻撃はできない。
なので背中を中心に攻撃を加えるのであった。
「今度はダメージがあまり入らないな」
「仕方ないですっ。どこを狙えばいいのかわかりませんっ」
「的が大き過ぎるのも考えものね」
「ふぉふぉふぉ。ばらけてしまってるのう」
「目標を決めないと」
そうなのだ。
体長が10メートル以上あるドラゴンなので背中も大きい。なので目標が大き過ぎることでそれぞれの着弾地点がばらけてしまっているのである。
具体的に背中のどの辺と指摘できればいいのだが、ただ大きい背中全体に目標となる場所が指図しづらいのだ。
なので、てんでばらばらな箇所にそれぞれが着弾させてしまっているのでダメージはほとんど入っていない。
そんなときだった。
「グオォォォ!」
唸り声を上げたドラゴンがこちらにくるりと方向転換したのだ。
そして見える顔面。そこには先程入れたダメージがなくなっていた。
出血は完全に止まり、剥がれた鱗も元に戻ってしまっている。つまり再生したのだ。
「まずい。振り出しに戻った」
「そうですねっ。怪我が治っちゃいましたっ」
「凄まじい回復力ね。驚きだわ」
「ふぉふぉふぉ。また最初からじゃのう」
「また顔面を狙うしかない」
俺たちはそれぞれの武器を身構えた。
そして顔面を狙う。
だが、そのときドラゴンが今までにない動きをし始めたのであった。
振り出しに戻ってしまったのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。