表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
289/512

289話 強敵の登場なのです。

基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「よし、行ってみよう」




 俺がそう声を掛けると恵ちゃん、呂姫ちゃん、集子ちゃんたちが頷くのが見えた。

 なので俺は先頭に立ち、歩を進める。

 ゲーム筐体の群れを抜け、歩き続ける。




 すると、戦いの音がだんだんと大きくなってそれがやはり本当の戦いの音だとわかるようになる。

 姿はまだ遥か彼方でぼんやりとしているが、何者かのグオォォォーという唸り声とズドドドドという野太い射撃音も大きくなる。




「やはり戦っているようだな」




「そうですねっ。やっぱり誰かがなにかと戦っているように思いますっ」




「いったい誰が戦っているのかしら?」




「ふぉふぉふぉ。まさか臥留子自身が戦っているとは思えんのう」




 だろうな。

 臥留子ちゃんはこの空間の主だ。

 なのに自ら戦うとは思えない。それにそういう戦闘狂的な性格じゃないしな。




「誰が戦っているかはわからんが、俺たちも準備を整えよう」




 そう言った俺はアサルトライフルを構える。




「わかりましたっ。私も準備万端ですっ」




 恵ちゃんもショットガンを身構える。




「そうね。いつでも戦える準備はできているわ」




 呂姫ちゃんは両手にそれぞれ片手斧を掴んでいる。




「ふぉふぉふぉ。儂も大丈夫じゃのう」




 集子ちゃんは右手に手榴弾を持つ。

 だが、その手の動きはやや緩慢だ。それに顔には赤みが残っている。どうやら先程のウィスキーがまだ効いているようだ。要は酔っ払いだ。




 そうこうしているうちに俺たちは戦いの現場に近づいた。

 見ると爆煙がもうもうと立ち込めている場所があり、そこで誰かと誰かが激しいバトルを繰り広げているのがわかる。

 そして戦っている片方の方の正体がわかった。

 姿が巨大なので、まだ距離のあるこの地点からでもよく見えてしまったのだ。




「……げげっ! ドラゴンじゃねえか!」




 俺は思わず叫んでしまった。

 それも仕方ない。そこにはファンタジー物語には欠かせないラスボスの代名詞でもあるドラゴンがいたのだ。

 首が長く四つ足で長い尾を持ち背には翼が生えている。

 全身が黒くて硬そうな鱗に覆われていて、口にはギッシリとするどいナイフのような牙がある。




 ――グオォォォー。




 ドラゴンが咆哮した。

 するとこのゲーセンの空間内にぴしりと緊張が走る。

 思わず両耳を塞いで逃げ出したくなるような迫力だ。




「……はわわ。……ま、まさかのドラゴンですねっ。……大吉さん、どうしましょうっ」




「ちょ、ちょっと聞いていないわよ。あんなのあり?」




「ふぉふぉふぉ。これは困ったのう。対応できるかのう」




 さすがのドラゴンには三女神たちも戸惑いを隠せないようだった。


ドラゴンが登場してしまったのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ