280話 大吉さんしか無理なのです。
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「わかりませんよっ。呂姫ちゃんは邪神ですっ。もしかしたら本心は大吉さんを誘惑して子宝を作って邪神を増殖させようって腹積もりなのかもしれませんっ」
「ちょっと、神子恵、なに言ってんのよっ! それにそれは私じゃないんだから、しても私が妊娠する訳じゃないからね!」
「そうなんですかっ? だったら構いませんっ。邪神が増えないのなら大吉さん、さっさと子宝を増やしましょうっ。……はう。……痛いです」
そこまでしゃべっていた恵ちゃんが頭を抑えて蹲る。
それもそのはずだ。俺の手刀を脳天に食らったからだ。
「お前はこんな状態のときになにを言っているんだ。時と場所をわきまえろ」
「……くうう。でも、大吉さんもまんざらじゃなかったですよねっ? 呂姫ちゃんもどきの裸を見てなにか思う所もありましたよねっ」
「……ぐう」
反論はできなかった。
でも、俺にも理性はある。いくら美少女の誘われたとは言え抑えるときは抑えるのだ。
きっと、たぶん。
「ふぉふぉふぉ。で、これからどうするのじゃ?」
集子ちゃんが話しかけてきた。
そうなのだ。
呂姫ちゃんもどきの騒動で一時中断されてはいたが、俺たちは戦いの最中だったのだ。
「気がついたんですけど、さっきから私の攻撃が通用していないんですっ」
「そうね。実は私もそう」
「ふぉふぉふぉ。そうじゃのう。あれから変化がないのう」
そうなのだ。
見ると恵ちゃんが相手をしている集子ちゃんもどき、呂姫ちゃんが相手しているダイキチーナ、集子ちゃんが相手をしている恵ちゃんもどきの姿に変化がない。
あれから恵ちゃんはショットガン、呂姫ちゃんは斧、集子ちゃんは手榴弾で攻撃をしていたのだが、相手は下着姿のままなのだ。
着ている服はすでに破れてどこかに行っているのに下着は破れる様子が一切ない。
「……これって、もしかしたら大吉さんの攻撃しか通用しないのかもしれませんっ」
「そうね。なんか私のコピーの状態を見るとそんな気がするわね」
「ふぉふぉふぉ。論より証拠じゃ。試してみるのが良いのう」
三女神が口を揃えて俺にそう言う。
なので俺は座ったまま手招きし続けている呂姫ちゃんもどきを放置して、手榴弾を投げようと身構えている集子ちゃんもどきに向かってアサルトライフルを連射したのだ。
――――ダダダダダ。
すると変化があった。
着弾した弾が集子ちゃんもどきの上下の下着を次々と破り始めたのだ。
細かい布切れとなって辺りに飛び散る。
女神たちでは攻撃が効かないのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。