272話 対抗策が浮かんだのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
……ホントになにか手はないのか?
俺はトロンとした目で俺にショットガンを構える恵ちゃんを見る。
――ダンッ、ダンッ、ダンッ。
またもや恵ちゃんは俺に銃を撃った。
もちろん痛みも怪我もない。
だが思う。これはもう恵ちゃんじゃない。完全に乗っ取られてしまっている。
「……コロセナイ。セイザ、スル」
するとそう告げた恵ちゃんはTシャツとスカートをするすると脱ぎ始めたのだ。
「ま、待てっ!」
俺の言葉は届かなかった。
恵ちゃんはキャミソールと下も脱ぐと全裸になってしまう。
……う、ぐぐぐ。
幼い。
そうまだ幼い身体だ。
だがそれでも胸はほんのりとだが膨らみかけていて女児から少女へと移りゆく過程の裸体があらわになってしまう。
――興奮してしまったらロリコン。興奮してしまったらロリコン。
そう心の中で呟く。
なら見なきゃいいんじゃないかと俺の心の声も聞こえるのだが、その意思とは裏腹に俺の目は恵ちゃんの幼い全裸から目が離せない。
そして恵ちゃんは集子ちゃん、呂姫ちゃんとならんで座ってしまった。
もちろん正座だ。
俺は足元に散らばった武器を改めて眺める。
集子ちゃんの手榴弾。
呂姫ちゃんの片手斧。
恵ちゃんのショットガン。
すべて効果がなかった武器たちだ。
物理的な攻撃方法は一切レイスには効かなかった。
……待てよ。
そこで俺はふと思いつく。
なにか打開策があるんじゃないかと思ったのだ。
そして思い出してみる。
今までのモンスターたちにはこのゲーセンの長持に入っていた武器で撃退できたのだ。
ならばやはりゲーセンの中にこのレイスたちに有効なアイテムが存在したんじゃないか……?
……あ!
思い出す。
そうだ長持だ。
先ほど新たに長持を俺たちは見つけた。
――そこになにが入っていたのか?
スタングレネードだ。
物理的に相手にダメージを与える武器じゃない。
あくまで光と音だけだ。
……光? 確か目眩ましを起こさせる強烈な光だ。
なら太陽の光が弱点のレイスにも有効なんじゃないか……?
俺は前を見る。
全裸正座している美少女たちの向こうにはまだレイスたちがフヨフヨと浮いている。
その中の1匹が、ヒョォォォォ~と叫びながら俺に近づいて来るのがわかる。
……こうしちゃいられない。
俺は元来た道を走った。
さっきのスタングレネードが入っていた長持のところまで戻ろうと考えたのだ。
なんとかなるかもしれないのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。