265話 オーガ撃退なのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「せーのっ!」
俺は右手に持った手榴弾を投げた。
そしてすぐに左手の手榴弾を右手に持ち替えて投げる。
すると三女神たちも俺と同じようにしたようで、前方には合計8個の手榴弾が飛んでいくのがわかった。
――ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン。
次々と爆発が起こり、1体のオーガがその爆炎と爆煙に包まれる。
視界が効かなくなり俺たちはしばらく様子を見ることになる。
「どうだ?」
「ああ、やったみたいですっ」
「そうね。オーガが1体しかいないわ」
「ふぉふぉふぉ。やっつけたのう。威力あるのう」
そうなのだ。
さっきまで2体いたオーガのうち1体の姿が見えない。
「やっぱり威力抜群だな」
「気分いいですっ。最高ですっ」
「痛快よね。爆殺ってのもなかなか気分いいわ」
「ふぉふぉふぉ。儂の選択は間違いじゃなかったわい」
見ると1体だけ残ったオーガはしばらく辺りをキョロキョロと見ていたが、状況が理解できたのか凶悪な表情になると俺たちを睨む。
「ウガァァァ!」
憤怒の表情で雄叫びを上げる。
それは俺たちに仲間が倒されたことの怒りなのか、それとも俺たちのことを脅威だと感じたからかはわからない。
だが、殺意はビシビシと伝わってくる。
「ふぉふぉふぉ。ほれ、次の準備だわい」
そう言った集子ちゃんが俺、恵ちゃん、呂姫ちゃんに手榴弾を2個ずつ手渡してくる。
両手にずしりと重みが加わる。
これは威力の信頼の重さだ。とても頼もしく感じる。
「じゃあ、いくぞ!」
「わかりましたっ」
「ええ、いいわ」
「ふぉふぉふぉ。了解じゃわい」
生き残ったオーガに向けて、俺は手榴弾を連続して投げた。
そして三女神たちも同様だ。
――ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン、ダァン。
次々と連続して爆発した。
またもや爆炎と爆煙で辺り一帯が包まれる。
ホントならこの爆発に俺たちも巻き込まれるんだろうけど、こちらにはそよ風すら吹いてこない。
やっぱり便利だ。異空間仕様。
そして晴れ渡って視界が戻った。
するとそこにはなにもなかった。
「おお。やったな」
「やりましたっ」
「ってことは戻るのね」
「ふぉふぉふぉ。そうじゃのう」
やがてキラキラとした光が下着姿の恵ちゃん、呂姫ちゃん、集子ちゃんを包んだ。
そして光が消えると元のTシャツ姿やワンピースなどの姿に戻っていたのだった。
「じゃあ、行くか」
「そうですねっ」
「次はなにかしら?」
「ふぉふぉふぉ。まあ、また倒すだけじゃ」
俺たちは先に進むのであった。
服が元に戻ったのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。