249話 倒したのです。
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どうぞよろしくお願いいたします。
俺のアサルトライフル。恵ちゃんのショットガン。そして集子ちゃんの手榴弾は呂姫ちゃんがムカデ骸骨に向かっても攻撃を止めなかった。
それは味方には攻撃が当たらないことがわかっているからだ。それは先程の手榴弾の爆風の件ではっきりしている。
「やっぱり私にはぜんぜん当たらないわね」
それを証明するように呂姫ちゃんが発言する。
そうなのだ。
呂姫ちゃんは俺たちの射線に入って背を向けて走っているのだが弾がまったく当たっていない。
これなら安心して射撃に集中できる。
「とにかく撃ちまくれ」
「わかりましたっ。呂姫ちゃんへの注意をそらすんですねっ」
「ふぉふぉふぉ。投げて投げて投げまくるわい」
俺たち3人の濃密な攻撃の前にムカデ骸骨は悲鳴を上げている。
着弾した弾丸は骨を削り身体から削ぎ落とし続ける。
そんなときだった。
「じゃあ行くわよっ!」
呂姫ちゃんがムカデ骸骨に到達したのだ。
そしてこちら側になっている左側5本の腕に斧を振り下ろす。
「グギャャャ……ッ!」
ムカデ骸骨が苦悶の声を漏らした。
ガキンガキンと呂姫ちゃんが腕を切り落としているのだ。
そして呂姫ちゃんは左側の腕はすべて落とした。
「次、行くわよっ!」
呂姫ちゃんはムカデ骸骨の身体の反対側に回り込んで今度は右側の腕5本を切り落とし始める。
もちろん俺、恵ちゃん、集子ちゃんは援護の攻撃を止めない。
「グギャャャ……ッ!」
ムカデ骸骨が叫び声を上げた。
呂姫ちゃんが腕のすべてを切り落としたのだ。
「これで全部よっ!」
そう言った呂姫ちゃんは俺たちの方へと戻ってくる。
別に弾は当たらないのだからその場にいても大丈夫なんだが、やっぱり仲間の近くの方が安心するんだろう。
そして俺のアサルトライフル、恵ちゃんのショットガン、集子ちゃんの手榴弾は火を吹き続けた。
ムカデ骸骨は全身をくねらせて抵抗するが骨はどんどん削られる。
そして俺たちが予想した通り腕がすべてなくなったので削られ落ちた骨の破片を元に戻すことができない状態になっていた。
「これはやれますねっ」
「……ちょっとフラグっぽいけど、まあ、そうだな」
「行けるわよ。腕がないんだもの」
「ふぉふぉふぉ。これで決まりかのう」
矢継ぎ早に打ち込まれる攻撃はどんどん続いた。
そしてムカデ骸骨の3つの頭蓋骨が粉砕され、複雑に組み込まれた肋骨も骨盤も砕けた。やがてガラガラとすべての骨が落ちる音がして、ムカデ骸骨は完全に形をなくして床に残骸が転がるだけの状態になったのだった。
「終わったな」
「終わりましたねっ」
「今回は苦戦したわね」
「ふぉふぉふぉ。やっと倒したのう」
俺たちは安堵のため息をつくのだった。
やっと倒せたのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。