247話 難攻不落なのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
そして合体したスケルトンのムカデに動きがあった。
カシャカシャと足音をたてて身体をうねらせながら俺たちに接近してきたのだ。
「とにかく攻撃するぞ」
俺はアサルトライフルを連射させた。
タタタと軽快な音をさせて弾丸が発射される。
そしてもちろん弾切れなどは起こさない。
元々、臥留子ちゃんが作った異空間なのだ。現実世界の常識など関係ない。
――バンッ! バンッ! バンッ!
恵ちゃんも俺の横でショットガンを続けて撃つ。
散弾が次々とムカデにぶち当たる。
「……あんまり効き目がないな」
「ああっ! 剥がれた骨をくっつけてますよっ」
そうなのだ。
俺と恵ちゃんが弾を当てると骨は砕け落ちる。
だがそれを10本の腕が拾い上げ、破損した箇所にくっつけて直してしまうのだ。
「集子ちゃん、連続して手榴弾を当ててくれるか?」
「ふぉふぉふぉ。ではやったみるかのう」
俺の依頼で集子ちゃんが続けざまに手榴弾を投げる。
連続して投擲された手榴弾が次々とムカデに当たり爆発を起こす。
――ボカンッ! ボカンッ! ボカンッ!
「これでなんとかなるか」
「これだけの爆発ですから、大丈夫じゃないですかっ」
……フラグっぽいな。
そう思う。
「まあ、倒せなくてもそれなりにダメージが入っていると思うわ」
「ふぉふぉふぉ。結果は見てからじゃのう」
爆風でしばらくの間、視界が効かなくなってしまっていたのだ。
だがやがて煙が去り、辺りが見えるようになる。
「こ、これはどういうことだ……?」
「ほとんど効いてないって感じですっ」
「ちょっと待って。……さっきと同じね。直したのよ」
「ふぉふぉふぉ。さっきと同じじゃのう」
そうなのだ。
さっき俺と恵ちゃんが射撃でダメージを与えたときと同じように集子ちゃんの手榴弾によって吹き飛ばされた骨の部位を拾い集めて10本の腕が修理してしまったのだ。
「なんか無敵じゃないか」
「他の倒す方法を考えないとダメですねっ」
「じゃあ、今度は私がやってみるわ」
「ふぉふぉふぉ。それがいいのう」
呂姫ちゃんが走った。
もちろん両手には斧を持っている。
そして大きく振りかぶって5つある頭蓋骨に振り下ろしたのだった。
――ガチンッ! ガチンッ!
固くて鈍い音がした。
そして斧に打撃された頭蓋骨が砕かれるのが見えた。
「呂姫ちゃん! 残りの頭蓋骨も頼む!」
「わかったわ」
呂姫ちゃんは斧を振り上げては振り下ろし、振り上げては振り下ろしを繰り返して、すべての頭蓋骨を粉砕したのだった。
なかなか倒せないのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。