246話 合体変形なのです。
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そして俺はアサルトライフルを構え射撃を開始した。
同時に恵ちゃんもショットガンを撃つ。
ゲーセン内に銃声が鳴り響く。
「……効率悪いな」
「そうですねっ……」
そうなのだ。
相手はスケルトンなので体中が隙間だらけで、かなりの銃弾が通過してしまうのだ。
要するに空振り。
なのでたまたまうまく骨に命中した3体だけが崩れて消滅する。
「ふぉふぉふぉ。なら儂の出番じゃのう」
「そうだな。手榴弾ならまとめて吹き飛ばせるな」
「そうですねっ。集子ちゃんに任せましょうっ」
そして集子ちゃんが手榴弾を手にして振りかぶり、投げた。
するとスケルトンの群れのほぼ中央に着弾して爆発を起こした。
ところが、だった。
確かに威力はあったのだが、爆風も骨の隙間を素通りするようで思ったほどダメージが通っていない。
倒せたのは10体程度だった。なので残りも10体くらいある状態だ。
「私が斧で叩き壊すわ」
呂姫ちゃんが勇敢にもスケルトンの群れに向かって駆け出した。
そして群れに飛び込むと両手の斧を使って頭蓋骨を殴打する。
すると殴打されたスケルトンは頭を砕かれて倒れ消滅した。
「行けますねっ」
「ああ。呂姫ちゃんに任せれば大丈夫だな」
俺と恵ちゃんは安心して戦いを見守った。
スケルトンは棍棒を振り回して呂姫ちゃんを攻撃しようとしているのだが、動きが遅いのですべて呂姫ちゃんは避けていた。
「ふぉふぉふぉ。残りは5体。勝負ついたかのう」
集子ちゃんがこれまたフラグになりそうな発言をした。
「いや、最後までわからんからな。いちおう俺たちも準備はしておこう」
「そうですねっ」
俺と恵ちゃんは降ろしていた銃口を上げて構え直す。
そんなときだった。
「ちょ、ちょっと~。これやばいかもしれないわ」
そんな呂姫ちゃんの声が聞こえてきた。
見ると生き残ったスケルトンたちが一箇所に集まっている。
そして互いの骨を外して渡して組み直し始めたのだ。
「げ、なんだあれ?」
「はわわ。……なんか合体したのですっ」
「ふぉふぉふぉ。これは面妖じゃのう」
そうなのだ。
5体のスケルトンたちは互いの骨をすべて外して組み直した結果、巨大化したのだ。
頭は5個、腕は10本、足も10本の長細い体型にチェンジしている。
「これは、虫みたいな身体だな」
「そうですねっ。ムカデみたいですっ」
そうだった。
恵ちゃんがいうように身体が長く腕と足が両脇にいっぱいあるので、まるでムカデみたいになっているのだ。
「ちょっと勘弁してよ~」
危機を感じたようで呂姫ちゃんは俺たちの位置まで戻ってきて、そう言うのであった。
合体変形でパワーアップなのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。