245話 新たなモンスター来襲なのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
それから俺たち4人はスライムが襲ってきた場所を踏み越えて先に進んだ。
手にはもちろん武器を持ったままだ。
またモンスターが襲ってくるかもしれないからな。
それからしばらく歩いた。
場所は相変わらずゲーセンで周囲のゲーム機が音と光を発している。
「……来ませんねっ。もう来ないかと思いますっ。もしまたモンスターが現れたら私は大吉さんに子作りを専念してもらおうと思いますっ」
「だからフラグになりそうなことを言うな」
またまた恵ちゃんがフラグになりそうな発言をする。
しかも本音ダダ漏れだ。
「……ちょっと待って。なにか聞こえるわよ」
突然の呂姫ちゃんの発言に俺たちは足を止めた。
そして耳を澄ます。
――ガチャ、ガチャ、ガチャ。
そんな硬質な音が聞こえてきた。
いくつもの硬いなにかが歩いているような音だ。
「……なんの音でしょうっ?」
「わからんな。でも近づいてくるのだけはわかる」
「モンスターよね? いったいなにかしら?」
「ふぉふぉふぉ。敵意を感じるのう。まあ敵には間違いないじゃろう」
音はどんどん近づいてくる。
そして遥か前方に近づいてくる者たちがだんだん見えてきた。
……人? いや、なにか違うな。
数は20体くらいだろうか。
丸い頭が人のように見えるがちょっと違う感じ。
だがやがてその正体が明らかになる。
「ええっ! 骸骨じゃないですかっ!」
「スケルトンだな」
そうなのだ。
迫ってくるのは人間の骸骨の集団だった。
ほとんどが素手だが何体かは手に棍棒らしきものを持っている。
それらが無言で床を歩く硬い骨の音だけをガチャガチャと響かせて俺たちに接近して来るのだ。
「うげえ。気持ち悪いわね」
「ふぉふぉふぉ。なんとも不気味じゃのう」
俺は思う。
俺の身体にも骸骨が入っているのはわかっている。
なのにその骸骨はなんで不気味なのだろうか……?
「死者が動くから不気味なんでしょうねっ」
「そうか。死者だから不気味か。納得だ」
恵ちゃんの適切な発言に俺は意を得た。
「「「「「クケケケケ……!」」」」」
突然、スケルトンの群れが歯をカタカタ鳴らしながらおぞましい叫び声を上げた。
あれは間違いなく俺たち4人を視認して敵対行動を取るためのものだろうな。
「やりますかっ」
「ああ。やろう」
「仕方ないわね。やりましょう」
「ふぉふぉふぉ。相手にとって不足はないのう」
こうして俺たちの対モンスター戦の第2ラウンドが始まるのであった。
スケルトン来襲なのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「勇者パーティを追いかけて_~転倒魔法しか使えません~」連載中
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。