228話 全裸正座なのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
「なにがあったんですかっ? 教えてくださいよっ」
「そうよ。なにがあるのか見せてよね」
俺の思いとは別に恵ちゃんと呂姫ちゃんは好奇心丸出しで尋ねてくる。
「……い、いや。見ない方がいいぞ」
「見せてくださいっ」
「見たいわ」
だが俺の真意は伝わらなかったようだ。
「……わかった。だが俺は止めたからな? 責任はとらんぞ」
そう言って俺は背にした襖からどくのであった。
「じゃあ、見てみますねっ」
「楽しみね」
恵ちゃんと呂姫ちゃんが左右の襖に手をかけて一気にガラリと開けたのだった。
「……な、なんですかっ、これっ!」
「……ちょ、ちょっと~、見ないでよっ~! お願いだからっ~!」
畳の部屋には呂姫ちゃんがいた。
それも何十人もだ。
大勢の呂姫ちゃんが正座してこちらを一斉に見上げている。
しかもである。
その全員が全裸だった。なにかに反省している訳じゃないんだろうが裸正座で揃って座っているのであった。
もちろん胸は丸出しで隠そうともしないのである。
たわわに実った丸くて大きな柔らかいものの大豊作。
……う、ぐぐぐ。
俺の一部がどうにかなりそうだ。
「……俺はもう見ないからな」
大勢の裸正座の呂姫ちゃんズたちに背を向ける。
「ふ、ふ、臥留子っ! い、いったい、な、な、な、なにしてくれちゃってるのよぉ~」
呂姫ちゃんの絶叫が響き渡る。
「……はあはあ。閉めますっ」
恵ちゃんが襖を閉めた。
そして俺たち3人は息だけは荒いが無言のまま見つめ合った。
「と、とにかくだ。この部屋は行き止まりでもあるし絶対に入らないようにしよう」
「と、当然よ」
呂姫ちゃんはそう言いながら右手で胸を左手で下を隠した。
服はもちろん着ているのだが、全裸の自分を俺たちに見られたことで動揺しているのだろう。
「じゃあ、私が見つけた正面の襖を開けましょうっ」
「そうだな」
「そうね。……そっちは大丈夫ならいいけど」
呂姫ちゃんは不安そうに言う。
もちろんそこにも全裸呂姫ちゃんズがいたら嫌だからだろう。
「――開けますっ」
そう宣言した恵ちゃんは正面の襖を開けた。
「大丈夫ですね。……でもこの部屋にも襖がありますっ」
そうだった。
この部屋にも正面と左右に閉じた襖があったのだ。
「また3人でそれぞれ確認するか」
「そ、そうね。そうしましょう」
「わかりましたっ。じゃあ私は正面を開けます」
「私は左にするわ」
二人がそう言ったので俺は残った右側を開けることにした。
でも正直に言うと不安を感じている。
またとんでもないものがあったらどうしようかと思ってしまったのだ。
ずらっと並んでいたのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。