表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
225/512

225話 ようやく屋敷が見えたのです。

基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

「さあ、入りますよっ」




 そう宣言した恵ちゃんは祠の中へと目指す。

 だが、そこは見た限りぽっかりとした石造りの空間でなにかがあるようには思えないんだよな。




「入ってもいいが、なんにもないぞ」




 いちおう言ってみる。




「入ればわかるわよ。見た目通りじゃないから」




 呂姫ちゃんがそう言う。




「わかったよ。じゃあ入るか」




 俺は恵ちゃん、呂姫ちゃんの後ろから石造りの祠の中へと入った。

 そのときだった。

 一瞬、目の前が真っ白になり視界が奪われたのだ。




「うおっ」




 腕で眩しさから目をかばった俺は祠の中へと踏み入れた。




「……な、なんだこりゃっ~!」




 思わず叫んでしまったのだ。

 それもそのはずで眼の前には左右に樹木が生い茂り眼の前には砂利引きの道が伸びていたのだ。




「ど、どういうことだっ?」




「神力ですよっ」




「山井臥留子の神力ね。祠の内部は別空間になっているのよ」




 恵ちゃんと呂姫ちゃんがそう説明してくれる。




「きっと屋敷が奥にあるんですよっ」




「とにかく先を急ぎましょう」




「わ、わかった……」




 俺はさっさと歩き出す恵ちゃんと呂姫ちゃんに付いて行く。

 足元からジャリジャリと小石を踏む音がする。




 ■




 道は左右に曲がりながら奥へ奥へと続いていた。

 周りに植えられているのは手入れが良くされた松が多い。

 ところどころが花壇になっており、朝顔がきれいに咲いている。




「和風庭園だな」




「臥留子ちゃんですからねっ」




「まあ当然、日本庭園になるわね。あの子が西洋庭園にする訳がないでしょ?」




 確かにいつも和服姿の臥留子ちゃんなのだ。

 住まいも和風にするのは当然なんだろうな。




 それかれも俺たちはしばらく歩き続けた。

 時間にして20分は歩いただろう。




「……着かないな。いったい屋敷までどれだけ距離があるんだ?」




「さあ、私も来たのは初めてなのでよくわかりませんっ」




「別空間だからね。臥留子が好きに作ったんだから、私にもわからないわ」




 そう言うのだ。

 なのでしかたなく俺は恵ちゃん、呂姫ちゃんの後ろを歩き続けるのだった。




 ■




 そして更に20分くらい歩いただろうか。

 ようやく前方になにか見えてきた。

 建物の屋根のように見える。



「なにかあるな?」




「臥留子ちゃんの屋敷かもしれませんねっ」




「とうとう目的地って訳ね」




 そして俺たち3人はようやく臥留子ちゃんの屋敷に到着した。

 それは見上げるほど大きな和風屋敷で造りは古民家風になっており、屋根は茅葺きだったのだ。




すべて和風だったのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ