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219話 呂姫ちゃん登場なのです。

基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。


 

「な、なんなんだっ!」




 事態がわからない俺は河合さんを見て、澤井さんを見た。




「ど、どうして!?」




 訳がわからなかった。

 なぜならば河合さんも澤井さんも着ている服が違っていた。

 なんと、真っ赤なビキニ姿になっていたのだ。

 胸は谷間を強調した小さめで下もエグいほどハイレグになっている。




「いや~っ、加茂くん見ないでっ!」




「お願いよ。こっち見ちゃ嫌よ」




 二人は右手で胸を隠し、左手で大事な下を隠して蹲る。

 当然俺の両腕は自由になった。




「これは……、もしや?」




 そうなのだ。

 俺にはこの状態に既視感がある。

 これは体育祭でさんざん見た光景だからだ。




「も、もしかして呂姫ちゃん……?」




 俺は辺りを見回した。

 すると肩までの金髪で碧眼の美少女がTシャツとショートパンツ姿で立っているのに気がついたのだ。




「やっぱり呂姫ちゃんか……」




「おひさだね。加茂くん」




 そう言って呂姫ちゃんが俺たちが座る席に近づいて来たのだ。




「恵ちゃんが神様の気配がするって言ってたけど、ひょっとして?」




「そう、私よ。隠れて付いてきたんだよ」




 なぜ? そう思ったときだった。




「ああっ! 神力が邪魔されたと思ったら、やっぱり呂姫ちゃんだったんですねっ!」




 トイレの方角から恵ちゃんが走ってきた。




「あなたの邪魔をするのが邪神としての私の役目だもの」




「だから都合が悪いって嘘ついて、こっそり付けてきたのですねっ」




「そうよ」




 呂姫ちゃんはなんの悪びれもない顔でそう言う。

 まるで当然の行いとでも言いたそうだ。




「せっかく大吉さんの子宝作戦がうまく行きそうだったのに、なにをしてくれちゃったんですかっ」




 そう言った恵ちゃんは地面に地団太を踏んだ。

 かなり悔しそうだ。




「やっぱりお前の神力だったんだな」




「はう。……痛いですっ」




 俺が恵ちゃんに手刀を落とすと恵ちゃんは涙目になった。




「それとだが、呂姫ちゃん。あの二人の姿を戻してやってくれないか?」




 俺は向き直って呂姫ちゃんにお願いした。

 もちろん恥ずかしい水着姿にされた河合さんと澤井さんのことだ。




 ところが呂姫ちゃんはニヤリと笑ったかと思うと意外なセリフを口にした。




「嫌よ。それに今から楽しい場面が始まるわよ」




 そう言うのだ。




「楽しい場面? なんだそりゃ?」




 俺は河合さんと澤井さんを見た。

 二人は今も恥ずかしがって身を固くしていた。




 ところがである。




「ハズいけど、でもいいかな」




「そうね。私もそんな気になって来たわ」




 突然、妙なことを口にしたのであった。




呂姫ちゃんは恵ちゃんの邪魔が大好きなのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


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