207話 取り戻したのです。
短いです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
なので俺はパックを打つ。
もちろん進行方向が読めない斜め打ちだ。
それを秀子ちゃんは上手に合わせて打ち返してきた。
なので俺も合わせるようにして打ち返す。
すると思わぬ方角へパックが飛び、鋭角な角度で秀子ちゃんのゴールに向かった。
「む」
秀子ちゃんも予期せぬ方角からの攻撃だったのだろう。
果敢にマレットで打ち返そうとするが、うまい具合にパックはすり抜けた。
「やった!」
ゴールを奪えた。
カランと音がして、俺が打ったパックが見事に秀子ちゃんのゴールを捉えたのだ。
「不覚」
秀子ちゃんが悔しそうに言う。
「……戻ったのですっ」
恵ちゃんの声だった。
見るとミニスカートが戻っていた。
どうやら俺が得点したことで衣服が元に戻ったようだ。
神力の影響でのことなので、俺たち以外の誰にも見えない現象ではあったのが、やはり服はちゃんと着ている方が安心である。
「また取る」
そう宣言した秀子ちゃんがパックをマトックで打ち出す。
取るのは得点なのか服なのかいまいち謎だが。
そしてしばらくの間、パックの応酬があった。
俺も秀子ちゃんもどっちも譲らずにしばらく時間が経過する。
「……あ、やられた」
一瞬の隙を突かれた。
マトックで飛来したパックを叩こうとしたのだが、わずかにタイミングがずれてゴールされてしまったのだ。
また恵ちゃんが脱がされるのか?
俺は後ろを振り返るのであった。
服を取り戻したのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。