205話 今度はエアホッケーなのです。
基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
俺は考える。
河合さんと澤井さんは元の姿に戻った。
だが俺のプレイ中に悲鳴をあげたってことは、その時点では下着すべてがなくなって全裸になっていたに違いない。
見なくて良かった。
と、思う半面、見れば良かったと思う心もあった。
とにかくだ。
俺はプレッシャーを跳ね除けてぬいぐるみをゲットしたのだ。
そして手に入れたぬいぐるみを今度は呂姫ちゃんに渡す。
「いいの?」
「ああ、順番だにな。次取れたらちゃんと臥留子ちゃん、集子ちゃんにも渡すつもりだ」
「……楽しみ」
「ふぉふぉふぉ。待ち遠しいのう」
臥留子ちゃんと集子ちゃんが笑顔になる。
だが、それ以降はなかった。
なぜならば秀子ちゃんがこう宣言したからだ。
「第一の試練は終わった。加茂は見事にクリアした。よって次は別のゲームをする」
……意味がわからん。
試練とは女体に惑わされてもぬいぐるみが取れるかどうかだったのだろうか?
「次のゲームって言ってもなにやるんだ?」
「探す」
俺の質問にそう答えた秀子ちゃんは店内を歩き出す。
そして仕方なく俺も四女神たちもついて行く。
「私たちは行くね」
「なにかゲームをしてから帰るわ」
河合さんと澤井さんはそう言って手を降って去って行った。
それがいいだろう。
秀子ちゃんの神力で全裸にされていたことは覚えていないだろうが、このまま俺たちに付き合っていると再び脱がされる可能性がある。
そしてしばらく店内を物色した後だった。
「ん、これにする」
そう言った秀子ちゃんが指さしたのはエアホッケーだった。
今度もビデオゲームじゃないものを選んだのだ。
エアホッケーはテーブルの上に空気で浮かせたパックと呼ばれる玉をマレットと呼ばれる丸い器具を使って打ち合うゲームで、相手のゴールにパックを入れれば得点される簡単なゲームだ。
俺も小さい頃からゲーセンなんかで慣れ親しんだものだった。
「これで対決すればいいのか?」
「うん。今度も試練を課す」
またか?
と、俺は思った。
だが幸い河合さんと澤井さんは近くにいない。
なので彼女らが裸にされる心配はなさそうだ。
「わかった。じゃあこのエアホッケーで勝負しよう」
俺はそう宣言するのであった。
「……しかし試練ってなんなんでしょうかっ?」
「さあ、秀子ちゃんが考えることはわかんないからね」
「……秀子の考えることは……ワタクシには……意味不明……」
「ふぉふぉふぉ。まあ、時期に分かるじゃろうて」
四女神たちは見守る態勢となったのだった。
今度はエアホッケーなのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。