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186話 お返しなのです。

所用により、これからは基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。

すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。



 

 ……なにか手は?




 俺はそう思いながら画面を注視した。

 するとある点に気がついた。




 ……あ、行けるかも。




 そうなのだ。

 中ボスの重爆撃機は残り三機。

 そのすべてが多少のダメージを受けていて、いくつかのエンジンから火を吹いている。




 つまりそのエンジンはすでに死んでいる状態だ。

 そして残りのノーダメージのエンジンなのだが、位置的に俺の方にあったのだ。




 ……行ける。




 俺は三機の重爆撃機の無事なエンジンに火力を集中させた。

 するとまたたくまにエンジンから出火して、一機の中ボスが墜落を始めた。




 ……さあ、残るは二機。




 そう思ったときだった。

 自機の位置を俺の近くへと移動させてきた秀子ちゃんが猛然と攻撃を始めたのだ。

 このままでは獲物を奪われてしまう。




 ……まずい。このままじゃ得点差が開く一方だ。




 俺はとっさの判断で自機を重爆撃機の群れ三機の方へと移動させる。




「喰らえっ」




 そして俺は禁断の攻撃を行った。




 ――殲滅ボム。




 無理に使う必要はなかったのだが、このままでは秀子ちゃんに中ボスを撃墜されてしまい得点差がいよいよ開いてしまう。




 なので、それを防ぐための、まあ一種の自衛手段だ。

 ここで敵の全てを一気に全滅させるために使用した訳だ。




「……思い切りがいいわね」




 炎と煙に包まれて中ボスの重爆撃機三機が墜落して行く中、秀子ちゃんがそう呟いた。




「ある意味賭けに出たな」

「これ以上の得点差は厳しいしな」

「しかし見事な戦いぶりだった」

「見ごたえ十分だったな」




 ギャラリーの方々は俺の行いに対して好意的な判断をしてくれたようだ。

 ちゃんと現状がわかっていてくれたのだろう。




「あぶなかったのですっ」




「苦肉の策ね。でも上出来だわ」




「……骨を切らせて……肉を断つ……」




「ふぉふぉふぉ。危ない橋を渡りおるのう」




 四女神たちがそんなことを呟いている。




 画面からすべての中ボス重爆撃機たちが消えた。

 すべて撃墜されたのだ。




 そして新たに重爆撃機たちが登場することもなさそうだ。

 秀子ちゃんがどういう内容でこのシューティングゲームのシステムに介入したのかはわからないが、この場面では追加の敵が現れる様子はない。




「次はいよいよ最終面」




 秀子ちゃんの言葉に俺は頷く。

 なるほどこの場面はこれで終わりで間違いないようだ。

 そしていよいよラスボスが登場する最終面になるようだった。




お返ししたのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。



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