184話 あり得ない展開なのです。
短めの話ばかり続きすみません。
所用により、これからは基本一日置きの更新(18時)とさせて頂きます。
すみませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
「……ど、どういうことだ?」
俺は無意識に言葉を出していた。
あまりの驚きだったからだ。
そのことから、ついうっかり女言葉で言うのを忘れてしまっていたのであった。
(……ひょっとしてっ?)
(……介入ね)
(……呂姫のやり方と基本……同じ……)
(ふぉふぉふぉ。やりおったのう)
周りのギャラリーの方々に聞こえないためなのか、念話で四女神の言葉が飛び込んできた。
……そ、そういうことか……。
先程、中ボスである重爆撃機を俺たちは撃墜した。
だが、それで終わりではなかったのである。
「ど、どういうことだ?」
「有り得ん……」
「初めて見たぞ、こんな展開……」
「驚きの連続だな」
ギャラリーの方々が驚きの声を発していた。
だが、それも無理はない。
俺にも初めて見た展開だったからである。
――重爆撃機が群れでやって来たのだ。
通常というかいつもの展開だと中ボスである重爆撃機が撃墜されると一面クリアとなり、画面が切り替わるのだ。
だが、いつまで待っても切り替わりがないぞ? と俺も不思議に思っていたのだが、こんなあり得ない展開が待っていたのだ。
その数、十機。
ゆうゆうと編隊を組んで中ボスの重爆撃が画面前方、つまり上部から徐々に姿を表したのだ。
「これってありなの?」
俺は真横に座る秀子ちゃんに尋ねていた。
「……ちょっと神力で細工した。私もそうだけどダイキチーナもゲームに手応えを感じていないようだったから」
……なんてことだ。
よりにもよって秀子ちゃんは神力を使ってゲームシステムに介入し、重爆撃機の大編隊を突如登場させたのだ。
「……か、勝てるんですかっ?」
「かなり無茶するわね」
「……これは……無謀……」
「ふぉふぉふぉ。お手並み拝見じゃな」
四女神がそれぞれの感想を述べる。
「……やるしかないな」
「これなら相手にとって不足なし」
俺と秀子ちゃんはそれぞれ自機を操り画面狭しと放たれた弾幕を掻い潜り攻撃を開始するのであった。
相手にとって不足なしなのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。