153話 黒のキャミソール姿なのです。
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「インパクトがあるのは、やっぱりビキニですっ」
「お店で水着はマズイだろ?」
「そうですかっ? ポロリの可能性があると思われるだけでも話題になると思うんですけどっ」
「却下だ」
俺の部屋である。
俺と恵ちゃんが言い合いをしている。
この部屋にいるのは俺と恵ちゃん、それと呂姫ちゃん、臥留子ちゃん、集子ちゃんの女神たちだ。
「かと言ってTシャツは二回連続で着ちゃったし、あんま地味なのもねえ」
「……晴れのステージ……衣装は……大事……」
「ふぉふぉふぉ。適度の露出は必要じゃぞ」
呂姫ちゃん、臥留子ちゃん、集子ちゃんが次々に意見を言う。
その後もネットで画像を見ながら、あーでもないこーでもないと互いの考えをぶつけたのだが、不毛な時間となっていた。
「ん? これはなんだ?」
適当にネット検索していたら若い女性モデルが着ている服装が目についた。
袖なしで肩紐タイプの軽快そうな服だ。
「キャミソールですねっ。……ああ、これなら大丈夫じゃないですかっ?」
「そうね。適度に露出があるけどイヤらしくはないし。いいかも」
「……これなら……適切……破廉恥じゃないし……」
「ふぉふぉふぉ。ワシもこれなら着れるぞい」
と、言うわけで次回の服装はキャミソールに決まった。
下は相変わらずパンチラ対策のため、ショートパンツ姿だが……。
■
そして俺たちは神武商店街に出向いた。
そこの服屋で俺たちは黒で細い肩紐のキャミソールを購入した。
意外と高価だったが、バイト料が入っているのでその辺りは問題ない。
「じゃあ、今度は俺と集子ちゃんでこのキャミソール姿でプレイするぞ」
「ふぉふぉふぉ。望むところじゃ」
そんな会話をしながら、カーレースゲームの特訓を兼ねて再び俺の自室へと戻ったのである。
そして特訓に特訓を重ねたことで、集子ちゃんの腕は上達し、何回かに一回は俺が負けるくらいにはなっていたのである。
■
そして休みの日。
俺たちはPCショップへと出向いた。
まだ開店前なのに店の前には行列が出来ている。
ネット動画でも告知したし、店頭ポスターでも告知してあるのだが、もはや宣伝の必要もないくらい周知されたようである。
俺たちは従業員用の裏口から入店した。
店の中にはすでに特設ブースが作られていて、大型のゲーミングモニターやステアリング、アクセルペダル類などの装置が設置されている。
「ダイキチーナさんたちは、まずは具合を確かめてください」
店長さんにそう言われて俺と集子ちゃんは、それぞれのゲーミングチェアに座った。
そして軽くプレイしてみる。特に動作に問題はない。
「大丈夫です。不具合はありません」
「わかりました。ではまもなく開店です」
店長さんがそう言うと、他の店員さんが店のシャッターを開けた。
するとお客さんたちがぞろぞろと入ってくる。
こんな朝イチから来るお客さんのほとんどはダイキチーナたちが目当てだ。
なので俺たちの周りには二重にも三重にも人垣ができる。
「じゃあ、プレイしますね」
俺が合図して集子ちゃんとデモプレイを始めた。
今日の俺の容姿は長い金髪をポニーテールでまとめている。
そして着ている服は黒いキャミソールだ。
清楚な服装ではあるのだが、ダイキチーナは胸が大きいのでボリューム感がすごい。
ステアリングを左右に切る度に胸がユルンユルンと揺れる。
そして対戦相手の集子ちゃんだが、いつもの白髪赤眼なのだが、髪の毛は長いので俺と同じにポニーテールにしている。
そして集子ちゃんも黒のキャミソール姿なのだが、彼女もそれなりに胸が大きいので、やはり身体を動かす度にたわわがユルンユルンと揺れるのだ。
集まったお客さんたちの多くは若い男性なので、俺たちの胸が揺れる度に、おおっー、と歓声が上がるのは仕方ないのだろう。
おそろいの髪型、服装なのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」完結済み
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。