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146話 PCショップ開店なのです。

【毎日昼の12時に更新します】



 

 やがてしばらくすると、恵ちゃんがショップから出てきた。




「店長さんと話が済みました。明日ダイキチーナちゃんを呼んで欲しいそうです」




 そう宣言したのだ。




「な、なんだって~っ!」




 仰天した。

 当然だ。俺にはなんの話なのか、さっぱりわからない。




「話をつけたんですっ。ネット動画で話題のダイキチーナちゃんがデモでプレイしてくれるなら、アルバイトとして雇いたいとのことなんですっ」




「「「「はあ~っ!?」」」」





 驚愕だった。

 恵ちゃんは単身お店に乗り込んで、ダイキチーナのバイトを見つけて来たと言うのだ。




「そ、それってどういうことだ?」




「簡単なお話ですっ。一芸に秀でていれば高校生でも雇うと言う話だったので、ネット動画で話題のダイキチーナちゃんのことを推薦したのですっ」




 確かにそんな話はあった。

 基本は十八歳以上しか雇わないが、なにかに秀でている能力があれば、高校生でも雇いたいと店長さんが言っていた話だ。




 BeeeTubeで人気のダイキチーナであれば集客力はあるだろうし、ゲーミングPCやゲーミングマウス、ゲーミングキーボード、ゲーム用PCチェアなどのPCゲーム機器関連の売上に貢献できる可能性はあるだろう。




「だとしてもなあ……」




 俺は猛烈に不安になった。

 お金は欲しい。ゲーミングPCを買うためだ。

 そのためには働く必要がある。




 だが、ダイキチーナに、ここでのバイトが務まるのだろうか?

 ……不安がよぎる。




「もう決めちゃいましたからねっ。大吉さん、覚悟を決めてくださいねっ」




「なに、ダイキチーナなら大丈夫よ。私が保証するわ」




「……問題……ない……いつも通りすれば……いい……」




「ふぉふぉふぉ。案ずるより産むが易しというじゃろうが」




 恵ちゃん、呂姫ちゃん、臥留子ちゃん、集子ちゃんの四女神はまったく気にしてないようだった。




「ま、まあ、確かにいつも通りのことをすればいいだろうから、きっと大丈夫だろう」




 みんなが言っているのだ。なので問題ないだろうと俺は思うことにした。




 ■




 そして翌日。

 今日は日曜日なので当然学校はないので朝から俺と四女神はPCショップに集まった。




 道中で大吉からダイキチーナに変身すると、誰がどこで見ているか不安なので、俺は自分の部屋ですでにダイキチーナへと女体化していた。




 長い金髪に緑色の目を持つ超絶美少女だ。

 スタイルももちろん抜群である。




 そのダイキチーナの服装なのだが、今日は清楚な空色のワンピース姿になった。

 店頭でのプレイなので、店の品位もあるだろうし、ビキニ、もしくはそれに準ずる露出度の服だといろいろ問題がありそうだからだ。




 ちなみにプレイ場面はそのまま動画撮影してネットへアップすることも店側には伝えてある。

 店としても宣伝になるので問題ないそうだ。




「あなたがダイキチーナさんですか? 本物はもっと美人なんですね?」




 紹介された店長がお世辞を言う。……お世辞じゃないか。

 ニコニコとご満悦の笑顔を見ればそれは本心なんだろうなと思った。




「ダイキチーナです。今日からよろしくお願いします」




 こんな感じで簡単に挨拶をすませた俺たちは店頭のブースへと案内された。

 そこにはゲーミングPCに始まって、ゲーム用のマウス、キーボード、ヘッドセット、椅子が設置されていた。




「ここでプレイしてもらいます。開店後にいきなり本番だと不具合発生の可能性もあるので、まずはなにかプレイしながら様子を確かめてもらえますか?」




 店長さんにそう言われたので、俺はとりあえずインストールされていたパズルゲームを始めてみる。




「……ん。問題なさそうですね」




 次々とゲームを進行させて得点を重ねて行くが、マウス、キーボードなどの周辺機器にトラブルは一切感じられない。




「はあ……。すごいもんですね~。美しいのにゲームも上手い。まさに才色兼備ですね~」




 店長さんは機器の調子よりも、俺の美貌とテクニックに関心している様子だった。




「まもなく開店となります。よろしくお願いします」




 店長さんがそう言うと時刻は午前十時になった。

 お店のシャッターが開いて店内の照明がすべて灯った。

 お店の開始なのだった。




ダイキチーナちゃんはちょっと緊張しているのです。(`・ω・´)∩


 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


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