119話 ポロリの応酬なのです。
【毎日昼の12時に更新します】
剣豪と剣豪が戦うシーンで、間合いを取る場面がある。
ジリ、ジリと足を動かし互いに自分だけの間合いを得ようとする。
今、四女神の騎馬と一般参加騎馬の二騎がしているのも、それだった。
適度に開いた距離で、どちらかが先に仕掛けるかで間合いを図っているのだ。
「面倒ね。もう行くわよ」
しびれを切らした呂姫ちゃんがそう宣言すると、四女神で構成されている一年生女子騎馬は進撃を開始した。
するとそれを待っていたかのように、一般参加チーム騎馬も同じ様にダッシュする。
そして激突した。
白い体操着姿の四女神騎馬と超絶黒ビキニの一般参加チーム騎馬がぶつかり合うのは、ある意味シュールな絵面だ。
「……なんか燃えてきた。どうせ最終戦だし、行くわよっ!」
呂姫ちゃんがそう合図した。
すると四女神チーム騎馬も着衣がいきなり真っ赤な水着にチェンジした。
騎馬を構成する呂姫ちゃん、臥留子ちゃん、集子ちゃんは、上は胸の谷間を強調し、下は切れ込みがエグい真紅のビキニ姿へと変化したのである。
要は一般参加チーム騎馬の超絶黒ビキニの色違いだ。
呂姫ちゃんと集子ちゃんのたわわが激しくユルンユルンする。
ちなみに臥留子ちゃんは、ささやかなので、ユルンユルンはなくかわいらしい感じだ。
そして大将役の恵ちゃんだが、ひとりだけ水着の色が違った。
それもそのはずで、着ているのが紺色のスクール水着だからだ。さすがに恵ちゃんの体型でビキニは気の毒だと呂姫ちゃんも思ったのだろう。
ちなみに胸には『1年2組 かみこめぐみ』とゼッケンもしっかり付いている。
以前に着衣させたときは『4年2組』だったが、さすがに今は高校の公式戦での水着なのでちゃんと所属クラスにしたようだ。
「うおお~ですよっ!」
「ぬぉぉぉ~!」
激突した騎馬同士の頭上では互いに両手を伸ばして相手のハチマキを奪おうと恵ちゃんと一般参加チーム騎馬の大将が争っている。
そして下でも争いは起こっている。
少しでも自軍を有利にさせようと騎馬をぶつけて押し合いへし合いしているからだ。
超絶ビキニ姿の美女、美少女たち六人が一歩も引かぬ決意でぶつかり合っている。
そしてそんなときだった。
「き、きゃ~っ!」
「嘘でしょ~っ!」
「やめてよ~っ!」
あまりにも激しくぶつかり合ったからなのだろう。
一般参加チーム騎馬を構成する三人のお姉さんたちの上の水着がズレて外れかかったのだ。
そう、ポロリである。
三人とも、片側の胸が白日の元に晒されてしまったのだ。
「で、でもまだ大丈夫っ」
「見えたのは胸だけだしっ」
「恥ずかしいけど、まだがんばれるっ」
気丈にも妙齢のお姉さんたちはそのまま試合を続行する。
ここまで来たら意地でも勝ちたいようだ。
だがここでアクシデントはまた起こる。
今度は一年女子の女神側の騎馬の方だった。
「い、いや~。なにこれっ!」
「……これ……困る……」
「ふぉふぉふぉ。これは恥辱じゃな」
なんと一般参加騎馬と同じ様に、呂姫ちゃん、臥留子ちゃん、集子ちゃんの上の水着がズレてしまったのだ。
大勢の目の元に、呂姫ちゃんの真っ白でとても大きな胸、臥留子ちゃんのささやかだけど形の良い胸、そして華奢な見た目からは想像もできない集子ちゃんのたわわ過ぎる白磁のような胸が晒された。
「でも、あきらめないっ」
「……意地でも……勝つ……」
「ふぉふぉふぉ。負けられんのお」
女神騎馬チームも心が折れることもなく、再び闘志を燃やすのであった。
■
う、……ぐぐぐ……ぐぐぐ。
俺は顔を上向きにして鼻を押さえる。
そうでないと鼻血が出そうだからだ。
妙齢のお姉さんたちの裸体も刺激的だったが、それ以上に良く見知っている呂姫ちゃん、臥留子ちゃん、そして集子ちゃんたちのポロリは強烈過ぎた。
見た瞬間に劣情を催してしまい、変な部分が反応してしまいそうで非常に困る事態となっていたのだった。
大吉さん、理性が大ピンチなのです。(`・ω・´)∩
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「生忌物倶楽部」連載中
「夢見るように夢見たい」連載中
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。