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ポツンとスペースコロニー2066

作者: ヒロモト

我々取材班がマロッポーに乗ってコロニーに辿り着くと田中さん夫婦が出迎えてくれた。


「いらっしゃいー」


田中一郎さん(80)と花子さん(70)。なぜぷにき全盛のこの時代にわざわざこんな田舎のコロニーで暮らしているのだろうか?


「8Gじゃよ」


なんと田中さんご夫婦はここでスマホを作っていた。


「あんたらみたいな若い人には分からんだろうが、これがワシ達の青春じゃったぁ。ワシたちはこのコロニーで伝統を守っているんじゃよ」


確かにキベッペボッヘの普及が進むにつれてスマホは廃れていった。キベッペボッヘさえ今では誰も持っておらず私たちもポペを使っている。実物のスマホを見るのは初めてだ。


「まぁあがってタピオカでも飲んでいきなさい」


田中さんのご好意で我々は晩御飯をご一緒させて貰える事になった。

晩御飯が出来るまで田中さんとスタッフはFPSゲームを2022年モデルのゲーミングPCで楽しんだ。田中さんの家にはAIを搭載したロボットや家電がたくさんあり、何だか田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家に来たような懐かしい気持ちになった。


「骨董品だらけじゃろう?あんたら今日は泊まっていきんしゃい」


ご好意に甘えて今夜は田中さんご自慢の手作り酸素カプセルで一夜を明かした。


翌朝。マロッポーに乗って帰る私たちを田中さんはロボットアームを振って見送ってくれた。

地球が猫の植民地になって数十年。久しぶりに見る人間は我々猫にとって新鮮なものだった。


「さぁ帰ろう」


我々はマロッポーをギルネルベルモにアーチェットして惑星チャオチュールに帰っていった。











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