5.与えられた『ギフト』
2015年8月26日初投稿。
前回のあらすじ。
呼びつけられた世界で、まさかの神様との対面。
伊織はここで、今までの世界で悉く死亡し、輪廻し続けた理由を知る事となった。
そして『ヘレジーの子』に対する対抗策として神様から受けたのは『ギフト』という名の『加護』だった?
またまた投稿致します。次回は未定です。
5.与えられた『ギフト』
「『加護』?」
真白な世界に鎮座したまま、伊織は神の名を連ねる者と公言した声の主の突拍子も無い言葉に首を傾げた。
『ギフト』と名付けようとしていることから、今後はそう呼ぶことになるのだろう。
だが、一体全体何の話をしようとしているのか見当が付かない。
「今から説明するから、そのよく詰まる頭に刻んで置け」
「そろそろ容量がいっぱいです」
「整理をしておかぬからだ。そもそも、その頭とて『ギフト』と呼ぶべきものぞ?」
「え、そうなの?」
理路整然と、更には淡々と説明された内容。
曰く、世界の管理者は産まれてくる魂の一部に干渉して、『加護』を付けることが可能らしい。
そういった魂は、大概奇異な境遇を持っているか異質な輪廻をしたもの。
その他にも色々と条件はあるらしいが、伊織もその一人だったらしい。
曰く、彼の持つとんでも記憶能力が、別世界の神からの『加護』であるとの事。
人間の記憶容量というのは、限られている。
それは、おしべとめしべが云々かんぬんの受精から始まり細胞分裂で固体として生まれた時に、容量事態にストッパーを掛けてしまうからだという。
だからこそ、赤ん坊の時の無意識下の行動の記憶は無いし、幼少時の記憶とて曖昧にもなる。
伊織の場合は、逆行性健忘を患った過去はある。
そんな過去があるにしても、その後の6歳からの記憶はしっかりはっきり残っている。
むしろ、この時から更に酷い幼少期が始まっている。
伊織自身この記憶自体を忘れてしまいたいとは思うがそれも無理な話だ。
話が逸れた。
「貴殿に与えるのは、我の能力の一部である『創造』。媒体が無ければ使えぬので、一見役に立たないかと思うかもしれん。だが、貴殿にとっては一番の力となると思っての事だ」
「言葉のニュアンスからすると、媒体さえあれば作り出せるって事か?」
「そうだ。媒体さえあれば、だ。だが、それ以上の干渉は出来ない。貴殿が自分で媒体を見つけ、発現しなければならんが、そこで貴殿の現在の状況が問題になる」
「ああ…『ヘレジーの子』とかなんとか」
「左様。実質は、元々の世界の理に習って産まれた子ども達で、所謂先祖がえりと言えるだろうな」
思わず伊織は唸った。声の主の言葉を信じるならば、辻褄が合う。
今ではすっかりウィルスに侵されてしまった世界だとしても、それが本来の形。
一番正当な血筋と言う事になるのだが、迫害や偏見を受けているのは他の枝の管理者による影響で、魔法や魔物の存在が浸透し過ぎてしまった事が要因だろう。
「…何とかしてやりたいのは山々だが、我は何度も述べているように一つ一つの世界に干渉することは出来ない。今後の貴殿の動き方で、どうにかひっくり返して欲しいとも思うが、匙加減は難しいだろうな」
「簡単に言ってくれてるけど、俺は既に生命の危機に瀕してるからな?」
そうである。既に、甚だ遺憾ながらも『ヘレジーの子』のレッテルを、伊織もといシェルは受けてしまっている。
今後は、家人の冷たい視線と、世間の風評と戦わなければいけないのだが。
そこで、ふと思い出す。
そもそも、何故この場所に自分がいるのかである。
自分は宣誓の儀の真っ最中で聖堂にいた筈だが、その宣誓の儀で『ヘレジーの子』である事が発覚してしまった。
その後、司祭の機転で彼は本来はシナリオに無い『信託の儀』を受ける事となった訳だが、先ほどから声の主が言う干渉出来ないという理の中、自分はこうしてこの声の主と対話をしている。
それが、たとえ一方的な説教や説明だったとしても。
ふと、声の主が笑った気がした。いや、感覚的には気配がした。
「こちらからは干渉出来なかったが、唯一の抜け道が『あちら側からの干渉』なのだ。貴殿は司祭の機転で『神託の儀』を行い、我が眷属を通してこの空間にやって来た。何度も使える手では無いものの、それが今回やっと貴殿にこの世界の危機を知らせることが出来る機会となったのだ」
声の主の説明に伊織は納得した。
しかし、納得したと同時に、その司祭の機転が無ければ今頃自分はどうなっていたのかと背筋に悪寒が走った。
まさか、あの梟様が本物の眷属とは思っていなかった。
だが、御伽噺の通り、白い梟は教会のシンボルに成り得るだけの価値があったらしい。
今後、何かあれば、あの司祭様には恩返しをしておかなければ、と伊織は密かに心に誓う。
ついでに、眷属様にはたまに会わせて貰える様に繋ぎを付けた方が良いかもしれない。
「だから、何度も出来る訳ではないというのに…」
「裏を返せば、一回だけじゃないって事だ。これでなんとか、今後の展望は出来てきたかもしれないんだが」
「まだ、甘い。まぁ、例の司祭への恩返しというのは良案だな。我からも一つ神託でも降ろしておこうか…」
「…司祭さんが、真っ当な人間だと思われる程度のものにした方が良いと思うけどな…」
「何を言うか。我は真っ当な人間にしか神託は降ろさぬよ」
その声の主の憤慨したかのようなもの良いに、苦笑をしつつ、またしても伊織は納得した。
魂の選別もするぐらいなのだ。
干渉は出来なくても一方的に降ろす事は可能なのだろう。
と、ここで声の主から咳払いが一つ。
おそらく話が逸れていた事を思い出したらしい。
それは、伊織も同様だった。
「さて、説明した通り、貴殿の魔法は属性が無い。『ヘレジーの子』という呼ばれ方をしておるようだが、むしろ魔法を使う者達の方がよっぽど我にとっては『背教者』よ。だが、それを貴殿が声高に叫んだところで意味は無いのは分かっておろう?」
「勿論だ。気ちがい扱いされるのも困る」
「左様。それは我とて本懐では無い。だが、主は運が良い事に魔力が無い訳では無いのだ」
「…うん、と…どういう事?俺、魔力はあるけど発現出来ないって事?」
「普通の人間と比べれば松明とマッチぐらいの差はあろうな。しかし、その通り。ならば、その魔力をこれからは伸ばす事を目標とせよ。我の『ギフト』を使う為には、最低でも松明程度の魔力は必要ぞ…」
「1から10にしとけって事だな?…ちなみに、どうやったら魔力は増える?」
「単純な事。使えば使う程魔力は増える。体の発育に伴って増える分もあるが、貴殿には10歳までには松明以上の魔力を擁して貰わねばならん。その時に、もう一度『神託の儀』を行なえば、我から次の『加護』を与えられる程度の器になろう。さて、次にその魔法の発現方法であるが、貴殿には属性が無いのは知っておろう?」
声の主の言葉を整理すると、つまり伊織ことシェルには魔力があってもそれを発現させるだけの属性が無い。
そもそも、シェルの魔法の能力に関しては五大元素を主軸にした属性ではないのだという。
異能と呼ばれる種類のそれはランダムで決まる為、神である声の主にも干渉は出来ない。だが、魔法を与える事は出来ずとも、その異能を引き出すことは出来る。
「異能は、時として最強の武器ともなる。心得よ?貴殿は、この世界で2人といない異能だ」
「は?」
ふと、落とされた爆弾。
伊織は、聞き取っていたのにも関わらず、聞き返してしまった。
先ほどまで、『ヘレジーの子』云々かんぬんと言っていたのはなんだったのだろうか。
「これは、我も予想外の能力であった。だが、そこで先ほど我が与えた『創造』が役に立つ」
「いやいや待て待て!……何かを操るだけじゃなく、生み出せるって事か?…ってそうじゃない!異能って何の能力だよ!」
「そんなもの自分で考えよ。研鑽し、磨耗せねば魔力も感性も磨く事など出来ぬぞ?」
しかし、神からの冷たい一言。
先ほどまで喜んでいたというのに、突き放された気分になった。
ついつい、伊織は唇を尖らせてしまう。
「…自身で見つけ、自身で操り、そして自身の力のみで開花させよ。…さればこそ、貴殿がこの世界に落とされた本当の意味も分かるだろう」
神は、まるで説教のように伊織を上からけしかける。
しかし、正直に言うと、伊織にはそれがどうしても、逃げの口上のように聞こえてならなかった。
「アンタ、実は知らないだけじゃないのか?」
「失敬な。…全てを教えてしまっては面白く…ごっほん!…貴殿の為になるまい」
いま、彼は何を言おうとしたのか。
伊織の為にという、建前のような事を言ったようだが、いかんせん。
彼の耳にはしっかりと捕らえられている。
「面白く、」という言葉。
彼のとんでも記憶力の中に、この神は世界崩壊の危機にありながら、自身を玩具のように扱っているのだと暗に理解した。
ただ、声の主の言葉も、一理ある。
研鑽は、元来己がするものだ。
いまだ赤ん坊のシェルだからこそ見た事は無いが、この世界は場所によっては争いが当たり前の場所もある。
何もかも他人任せでは、それに抗う事は出来ない。
そして、声の主の話しからすれば、それは彼の身の上に火の粉として降りかかるだろう。
しかし、一つだけ問題がある。
「周囲にはどう説明する?俺はここでは伊織として300歳以上の精神があるにしても、結局は生後4ヶ月の赤ん坊なんだ。1から10まで説明したら、奇怪な赤ん坊の出来上がりだ。それこそ迫害される」
『ヘレジーの子』ではないという証明は一切出来ない。
弁明する余地が無いのであれば、レッテルを貼られ続けることは目に見えている。
ふと、伊織が思い出すのはシェルの父親であるアンバーの動揺っぷりだ。
母親の命を奪って産まれて来たばかりか、その子どもには魔法の素質が無かった。
ともなれば、もしかしたら捨てる事すら視野に入れるかもしれない。
「そちらは我に任せよ。我の眷属が、貴殿に代わって言の葉を紡ごうぞ」
「干渉出来なかったんじゃなかったのか?」
「神託を降ろすにしても、結局は眷属の力を使う。同時に言伝をすれば良いだけよ」
「ああ、なるほど」
つまり、『あちら側からの干渉』をそのまま使えば、少しの間であれば声を届けられるということか。
回りくどいながら、確かに賢明な唯一の抜け道だ。
ただし、弁明とはいっても、実際に魔法を使えなければ意味が無い。
シェル自身にも分かりかねている異能の能力だ。
赤ん坊に突然魔法を使えと言っても、そもそも無理な話である。
ここで、弁明を諦め『ギフト』を前面に押し出して誤魔化した方が、今後の身の振り方が楽になるだろうという話で落ち着いた。
「では、そろそろ貴殿を送ろうか。若干時間が過ぎておるが、許容範囲と言えるだろう。次は貴殿が10歳を数えた時に、今の司祭でも良いから神託の儀を行なえば、またこちらへと干渉させることが出来るでな。忘れるなよ?」
「忘れたくても忘れられない頭があるんだから、無茶を言わないでくれ」
「ははは。さもありなん。では、行け。異界の魂よ。我はここで、貴殿の功績を楽しむとしよう」
この空間に来て、初めて声の主の笑声が響いた。
笑った気配があったりはしたものの、ほとんど淡々とした説明しか受けていなかった。
その所為か、少しだけ驚いたのは内緒にしておきたい。
「我に内緒とはまだまだ700年は早い」
「さいか…ああ、そういえば、アンタ名前は?」
ふと、伊織にとってはふって沸いた疑問であった。
声の主、枝の管理者、神さま。
どれも人名にはなり得ないと思ったからこその問いかけだったのだが、そもそも人ではなかったと思いなおす前に、
「貴殿等の言葉で呼ぶ名前は無いさ」
「そうかい、んじゃ…後で、適当に付けとくわ…」
「阿呆な名前を付けるでないぞ?接触は出来ずとも罰は下せるからな」
「そりゃ、そうか。神様だもんな。信じてなかったけど…」
「見たのは貴殿だけよ。まぁ、この世界を救う事が出来るのであれば、貴殿には一度目通りしてやろう。それこそ破格の待遇ぞ」
「それは、それは恐悦至極。じゃ、また10年後…」
まるで、旧友への約束の取り付けのようだと思ったが、伊織はそのまま目を閉じた。
魂だけの対話だったのだから、当然それを覆う肉体は無い。
だというのに、元来の人間としての感覚で起こした行動であった。
それもまぁ間違いではない。
彼、伊織の意識はどんどんと睡魔に蝕まれるような感覚に似た浮遊感を経て、延々と続く白の空間から脱した。
「…異界の魂よ。…今はシェルヴェスタであったな。期待しておるぞ。願わくば、この世界への侵攻を食い止めてくれることを祈る」
白の世界は、急速に遠退いて。
残った声の主の言葉は憂いと共に、またしても白の世界のいっそ怜悧とも言える空気に溶けた。
ーーーー
発光現象が、ゆっくりと収縮していく。
何事か、と眼を瞑ったのも、彼等にとっては一瞬の出来事であっただろう。
予期せず、この世界でも崇め奉られている共通の神と対話した、伊織ことシェルにとっては数時間ほどの密度を持っていた。
だが、いざ現実に戻ってみればその時間はまったく進んでいないという状況。
これも一種の神の御業かと納得。
「…な、何が…首司祭鳥様が光り輝かれたという事は…」
「神託は!!神託は降ろされたのですか…!」
白光が収まったと同時に、唖然呆然としていた来賓達どころか司祭に随伴していた神官達も騒ぎ始めていた。
三度の騒然とした空気の中で、当人であるシェルとエンリッチは、呆然としながらもその理由が分かっていた。
『神託を降ろされた者』と『神託を受けて、『加護』を受けた者』同士、見つめ合って数秒。
「あーぶぅ…!(はやく説明して!)」
「あ、ああ…なんということ…!この子は…いいえこの方は…!」
わなわなと俄かに震え出したエンリッチに、思わずシェルもドン引いてしまう。
エンリッチの顔には驚愕と共にうっすらと笑みが浮かび、今にも咽び泣いてしまいそうなほど眼に涙を溜めている。
とかなんとか、シェルが思っている間に、結局エンリッチは咽び泣き出してしまった。
その泣き声に騒然としていた聖堂内はしん、と静まり返ったのは僥倖だったかもしれない。
だが、取り残されたシェルにとっては居心地の悪い空気でしかなかった。
手持ち無沙汰に眼をきょろきょろと動かすが、結局はその場にいる来賓達の唖然とした様子が分かっただけで、意味は無く。
横目で見てしまった父親の顔は、もう既に真っ青を通り越して蒼白である。
だが、
『泣くとは何事か…。務めを果たせぬ神官に神託を降ろした覚えは無いぞ』
水面を震わす波紋のような声音。
聖堂内に響いたその声に、居心地の悪い空気が唐突に吹き飛ばされた。
シェルが眼を向けた先には、一羽の白い梟。
その梟が、眼を真っ赤に染め上げていた。
シェルの記憶が正しければ、先ほどまで梟の眼は真っ黒だったはずだ。
しかし、その眼には間違いなく赤の色が踊っている。
アルビノ然りとした梟は雄雄しく翼を広げる。
更に神々しい神鳥の如き風体に、来賓達が一人、また一人として跪いて行く。
「まさか、まさか…主なのですか…!?」
『左様。貴殿等が我等を区分する呼び名は知らぬが、間違ってはおらぬだろうな』
その声は、先ほどシェルが真白な世界で聞いた声の主だった。
さて、と眷属の体を借りた声の主、基神様が、神託をまたしても淡々と紡ぐ。
本来ならば、その神託を降ろしたエンリッチの役割ではあった筈だが、曰く人間の身に神託は重過ぎる。
おそらく、エンリッチ自身でもそれは分かっていたのだろう。
要領を得ない単語の羅列を贈られたとしても、彼にはすぐには解読出来なかったのだ。
しかし、目の前の赤子に向けて『主』の神託と『加護』があった事だけは理解出来ていた。
だからこそ、咽び泣いてしまったのはどうしようも無い事なのだろうが。
『此度、産まれたシェルヴェスタに、我からの贈り物を贈ろうその力を振るうは人の為、世界の為。驕る事なく日々研鑽を欠かさぬよう…』
「あーぶっ(はいはい)」
そして、シェルの目の前には『ギフト』が現れた。
それは、光を発した掌の大きさ程の球体であった。
だが、それは確かに力の集合体。
神からの『ギフト』。
それが、シェルの胸の中に吸い込まれて行けば、
『我が愛す御子シェルヴェスタよ。また会う日を楽しみにしておるぞ…』
その言葉を最後に、梟は羽を閉じ沈黙した。
赤に光っていた目も、瞬きをした瞬間には元の黒に戻っている。
後に残った聖堂内の空気も、やはり沈黙に満ちていた。
しかし、
「この子は、神に愛された御子です。何人たりとも、この子に害を成す事を許されません。また、『ヘレジーの子』に関しても、迷信であると今回の事ではっきりと証明されました。でなくば、『主』が眷属を通して加護をお与えになる筈が無いのですから」
咽び泣いていたエンリッチが復活し、そのまま粛々と宣誓の儀が続行された。
「宣誓。この者シェルヴェスタ=クロディアは、日々研鑽し鍛錬を欠かさず、次期クロディア家当主となる事を宣誓致します。異論がある者は名乗り出なさい」
たとえ、『ヘレジーの子』であろうとも、加護である『ギフト』を受けたシェルに異論を唱えられる訳もなく。
宣誓の儀はその後は速やかに進行し、そして最後にシェルの手形を宣誓書に押した事によって終了した。
しかし、彼に向けられた視線は、神々しいものを見るものとは程遠かった。
家人である父親の眼もそうだったが、どれも全て慇懃で怜悧なものを含んでいたのは、言うまでもない。
結局、彼のレッテルは残念ながら『ヘレジーの子』となってしまっている。
『ギフト』が初めて降ろされた事もあって浸透はしていない。
効力が少し足りなかったようではあったが、シェルにとっての命綱は僅かでも繋がれたと考えても良いだろう。
ただし、彼は命綱を付けてはいても、いまだ崖っぷち。
死亡フラグは、もはや覆えしようが無い。
前面には世界という名の敵、背面には死が待っている。
赤ん坊ながら、なんて疲れる立ち位置にいるのだろう。
半ば、辟易としながらも、彼は1歳にして神託を授かり、主より『ギフト』を賜った、魔法使いではない『ヘレジーの子』というややこしいことになりつつあった。
結局、シェルこと伊織の不運体質は何度死んで生まれ変わっても治る事は無かったのだろう。
馬鹿に付ける薬は無いと言うが、不運にも付ける薬や特効薬は無いようだ。
次話に続く。
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誤字脱字乱文等失礼致します。