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大魔王・de・ジハード  作者: まおーん
1/3

0・始まりの始まり

オリジナル物は初めてです、どうかよろしくお願いします

【大魔王・de・ジハード】


0・人は大魔王と呼び、俺は天使と呼ぶ





よく晴れた何時もの日常


何時も繰り返される日常


この日常が崩れないとずっと続くのだとばかり



そう信じてた…



12月24日のこの日までは…




曇った空、その空に




白い雪が降る



天を貫きそうな程の巨大なビルを傘下の摩天楼

その巨大な都市の街中スクランブル交差点



交差点の中央を囲うように…

斜めに止まった郵送トラック


そのすぐ近くに救急車や、パトカーなどサイレンを鳴らす。

うるさい位に…警察は中央を封鎖し…

それを更に囲うように大勢の野次馬から何かを隠すかのように…






白い雪が赤く染まる…




交差点の中央の道路、そのアスファルトが紅くそまる…。



「ア…れ…?」


意識がぼやける



その中央、巨大トラックが斜めになっている。

何故斜めになっているのか…


トラックが進んだろう

その後に…紅いブレーキ痕がしっかりと残っている。



「ド…う…シ…て?」


ろれつが回らない…




「此れはもう無理だな?」


救急隊員の一人は言った。


「ええ、もう胴体と下半身が綺麗に…ね…」


その隊員の後に、別の隊員が歯切れ悪く語る。


「全く、こんなに若いのに…可哀そうに…」


何を言っているんだ?


この男達は何を言ってるのだ?


解らない


解らない



俺はこうして意識が有る。


体が動かないが…こうして生きて…


「えっ?」


何かは目を大きく見開く。


何かの眼差しを釘付けにするのは…


一つの物体…



黒いズボンに、銀色のチェーンアクセサリーを着け黒いシューズを着けた


上半身が無い…下半身の物体が有る。


あの下半身見覚えが有る…。


俺のお気に入りのアクセサリーと、喪服のズボンじゃないか…



「ア…アア…!!」


何か…は…呻く


紅い燃える様な長髪…黒い水晶のような瞳…


黒い喪服のスーツの上半身


「おい…!まだ害者生きているぞ!」



彼の名は羽原儀金治はばらぎ・きんじ16歳

この日早く亡くなった両親の命日と、とある所に寄った帰り…。


突如意識を失った運転手が乗ったトラックの暴走で…

胴体と下半身を綺麗にタイヤに引き裂かれて


死ぬ一歩手前の状態である。


普通の人間なら即死の筈のこの事故


だが、彼は生きている、事故から20分弱、今だ彼は死ねてないのだ。


今声にならない激痛が残った上半身に…襲いかかってるが、それでも死ねない



痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い


脳の感覚がそれだけを送る。

ちぎれた上半身からは、物凄い速さで真っ赤な血が流れる。


彼を中心にして紅い血の池ができている…。


もう常人の出血量なら死んでいるが…死ねない


が、刻一刻と死神の足音は直ぐ近くまで聞こえる。

もって後1分近くだろう…。


死の恐怖が彼を金治を脅かす


「い…あ…だ!」


死にたくない!まだ、死にたくたくない!

激痛の中、死にたくないと必死に想う


彼は16歳の高校生だ、両親が早く他界したが…

必死に生き、バイトをし高校生で当たり前の青春と人生を謳歌していた。



が…彼の生の懇願は他に有るのだ…。




「お…え…がシ…ん…だら…誰が…銀夏ヲ…見るンだ!」


彼には唯一の血の繋がった家族が居る。

今年で12歳になり…来年の春には中学生になる

たった一人の病弱な妹いる


彼が今まで生きてこれたのは…妹を病から救おうと…

唯、彼女の笑顔を守ろうと…それだけの為に生きてきた。


この日も命日の墓参りの報告で、彼女が入院していた病室に顔を出したばっかりなのだ。


それ故にここで死んだら…もう妹はたった一人。


天涯孤独の身の上になる、恐らくだがもう自分で病気と戦わず。

受け入れて、彼女もまた早い生涯を終えるだろう


「ソレ…ダ…け…は!駄目だ!俺は何が何でも生きてやる!」


声にならない声で一人で叫ぶ。


もう彼の頭には痛みは無く生の執着、妹への固執



『死がなんだ!…俺が死んだら!妹は銀夏は生きていけない!

それだけは、それだけは!兄として認めん!

生きてやる!絶対に生きてまた妹に合うんだ!』


丸で自分が死んだら、妹が直ぐに死すと言う様な

内容の彼の叫び。


その男の叫びは、その兄としての渇望は


まるで【傲慢】と見てとれる。





そのプライド高き生の執着は…

魂を燃やし、その燃える魂に引きつられ…。









「ア…?」


彼の眼は再び大きく見開く…


彼の見る風景が色が抜けたように真っ白になり…


全ての人達、救急隊員や…目撃者に事情を聞いていた

警察や…野次馬たちが全員の動きが止まり…。

降り続ける雪も、空中で静止し


彼らの色がこれもまた全員色が抜かれた、灰色に染まっているのだ。


彼は気づいていないが、血の出血も止まっている


そして…ピタっと頬に何か止まる…。

それを目線で動かしてみると…色が抜けて無い。

真っ黒の羽根だ、鴉の寄り紫がかった色をした羽根


そこから一つ二つ三つ四つと真上から…羽根が落ちて来る。


その落ちて来る先には…



「テ…ん…し?」


黒い六つの翼を着けた、黒髪の天使が舞い降りてきた。




「フフ、香しい【傲慢】と【欲望】の魂力を

感じ取ってきたが…ボクも君も悪運だけは良いらしいな

これは当たりだな…」


その黒い翼をつけた者がゆっくりと金治の下に降りて来る。


長い黒い長髪で…これもまた漆黒の西洋の騎士甲冑を身に包み

姿は女性であろうか?


普通の人間から見たら、10人中全員その物を堕天使と呼ぶであろう。


が、彼には、羽原儀金治の目には、眼には、瞳には


天使に見えた。


非現実的とか…そう言う講釈的な考えは普通するものだが…

その姿をみてそんな物一切出てこない


その姿に釘付けになっている自分が居る


「芳醇な魂力こんりょくを持った人間よ。

取引をしよう、僕と契約すれば…その神々の謀りごとを螺子曲げる

傲慢たる欲望を…この僕が叶えてあげよう」


とんと地面に着地した、堕天使なのか天使なのか…金治には良く解らない

翼の生えた騎士は片膝をつき…ガンドレッドを付けた右腕を差しだす


その姿は神々しく、妖艶で、そして美しい。


『生きたい!生きたい!こんな死の運命は嫌だ!

契約してやる悪魔でも天使でも!』


叫びながら青年、金治は力を振り絞って左手を伸ばし…

黒翼の騎士の右手を掴む。



「此処に契約は成立した…人間…君の名前は?」



『羽原儀金治』


「っ!……キンジか…フフ…これも縁か…」


何か驚いたかのような…女騎士…

その時掴み取った騎士の腕を介して、鎖が現れ…左手に巻き付き

鎖は錠になる…そして彼女の右手にも同じ鎖の錠ができる。



「言い忘れてたね…自己紹介だ…キンジ

これから厄介になる…しっかりと…覚えてくれたまえ…

君が契約したのは残虐な悪魔でも、狡猾な天使でも無い。

悪の根源であり、そして僕は暴君の中の暴君…」


彼女は其処で言葉を切り


ハッキリと最後の言葉自身の名前を明かす


「傲慢の大魔王ルシフェル、それが僕の真名だ」




此れが俺と大魔王の出合いである。








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