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第113話 融和する異世界2

 アイアノアはミヅキの心を理解したかった。

 仲直りに歩み寄ってきてくれたこの人間の勇者は他とは違う。


「ミヅキ様のお考えが知りたい……。そして、できれば納得したい……。何が正しくて、何が悪いのかを理解したいのです。それができれば、ミヅキ様のお心がわかれば、私たちは改めてあなたを信じます。いいえ、信じさせて下さいましっ」


 震える目にうわずった声色(こわいろ)、前のめりに訴え掛けるその姿勢。

 その表情には迷いだけでなく、ごちゃ混ぜになった色んな感情が浮かんでいた。


 心の中はさらに思いが錯綜(さくそう)し、ほとばしる熱い気持ちが大騒ぎをしている。


──私のばかばかっ! せっかくミヅキ様が和解を申し出て下さっているというのに、何を食って掛かろうとしているの! これじゃ、まるでミヅキ様を試しているみたいじゃないっ! でも、だけどっ、この世界は昔っからそうだものっ! 人間と他種族のいさかいは今に始まったことじゃないし、可哀想なハーフの子供達がたくさんいるのだって事実……! だから、生まれや血筋を大事にする世の中になってしまったんじゃないの……! そんな嫌な当たり前のせいで、今まで私とエルトゥリンがどんなに苦しんできたか……!


 わななくアイアノアの力強くも弱々しい態度に圧倒されていると、エルトゥリンからも姉を擁護する声があがった。

 妹の彼女にも、姉の気持ちはよくわかるから。


「ミヅキ、断っておくわ。姉様はハーフの子供に何か危害を加えたり、不当な扱いをしたりしたことは一度も無いわ。それどころか、そういった世の中の事実と現状に胸を痛めていたくらいなんだからね」


「ああ、きっとそうなんだろうな。カッとなったのは俺の短気と早とちりだよ。キッキを悪く言われたみたいに感じて、どうにも身体がうずいちまったみたいだ」


 横目にエルトゥリンの顔を見ると、ミヅキは自嘲して言った。


 もう一度、じっと真剣にこちらを真っ直ぐ見つめるアイアノアを見て思う。

 ここが正念場だ。


 自分の思いをきちんと伝えて、二人にわかってもらわなければならない。

 ミヅキは出した握手の手を一旦引っ込め、ゆっくりと語り始める。


「アイアノアの常識や、勉強してきたことを否定したい訳じゃない。みんな事情はそれぞれだろうけど、二人は仲間だと思ってるから、あんまりああいう風なことを言ってほしくなくてさ……。だから、ちょっと俺の話を聞いてくれないか」


 それは、佐倉三月さくらみづきの話だ。


 異世界を渡る稀有な存在──。

 特異点となってしまった者の秘された過去の一端。


「この身体の俺は記憶喪失だから、別の奴の話ってことになるんだろうけど……」


 一応の前置きは建前。

 セピア色のぼやけていた記憶は、地平の加護のお陰で鮮明且つ克明に蘇る。

 再び彩色された思い出が、ミヅキ自身に深く染み渡るようだった。


『おい、佐倉。お前の父ちゃん、愛人の子なんだってな』


『愛人の子の息子のくせにいい気になってるなよな!』


 始まりはごく他愛のないことからだった。

 あれはミヅキが小学生、高学年の頃の話だ。


 その心無い辛辣しんらつな言葉を投げかけられた理由は、ミヅキの住んでいた土地の環境ならではのことだった。


『お前、いったいどっちの巫女様の信者なんだよ?!』


『二人ともと仲良くするなんてずるいぞ! どっちかにしろよ、佐倉!』


 当時、三月は同級生にとある理由で疎まれていた。

 三月の故郷である神巫女町の守り神の化身だと信じられ、地元では絶大な人気を誇る神水流かみづる巫女みこの二人、朝陽あさひ夕緋ゆうひ


 二人と幼馴染の三月は当然、朝陽とも夕緋とも仲が良い。

 学校どころか町中のみんなの憧れである、双子の巫女と親しい間柄の三月は何かと嫉妬しっとをされる対象となっていた。


 いわく、圧倒的なカリスマ女王様タイプの夕緋と、守ってあげたいお姫様タイプの朝陽に二分された人気派閥の両方から妬みやっかみを受ける異端児であったのだ。


 その日、とうとう我慢し切れなくなったクラスメート数人からやきもちを焼かれた末、因縁を付けられる羽目になってしまった。

 教師がいなくなったのを見計らい、放課後の教室で、帰宅しようとした矢先に席を取り囲まれる。


 普段から温厚でおとなしく、怒ったり喧嘩したりすることのない三月だったが、その日だけは事情が違った。


 誰がどこから聞きつけてきたのか知らないが、神水流の巫女を独り占めしている風に見える三月を困らせてやろうと、クラスメートの誰かが言ったのだ。


『調子に乗って神水流の巫女様に馴れ馴れしくすんなよ! お前の父ちゃん、愛人の子供なのに政治家なんてやってるよな! どうせ、巫女様たちに仲良くしてもらえるようにえこひいきしてもらったんだろ!』


 教室中に響く、嘲り笑う声。

 半分は面白がって、そうやって冷やかしに囃し立てたかっただけだった。


 当の三月が少しでも委縮して、みんなのアイドルの朝陽と夕緋に遠慮をするように仕向けたかったのだろう。


 三月の父、佐倉清楽(せいらく)は本妻との子供ではない。

 祖父、佐倉剣藤(けんどう)と不倫関係にあった、別の女性との間に生まれた子供だった。


 ただ、佐倉の家の本妻との間に子宝が恵まれなかったことと、その他の諸事情で清楽は本家の子供として認知され、迎え入れられることになった。

 その清楽の息子である三月は、父の苦労を幼心おさなごころによく知っている。


 しかし、清楽はそんな苦労を物ともせず、気に留めることもなかった。

 優秀で立派な人物に成長すると、市議会議員に連続して当選するほどの結果を収めてなお、それをひけらかすようなことは絶対にしなかった。

 そんな父親の背中を幼い頃からずっと見て育ってきた。


 だから、自分のことでは感情を荒げない三月でも、父のことを悪く言われたことには激怒した。


 それはもう手の付けられない怒りと、暴れっぷりであった。

 触れてはならぬ逆鱗げきりんを逆撫でされ、その場にいたクラスメート全員を相手取って大喧嘩を繰り広げてしまう。


『やばいっ、三月が武器持ったぞ! こいつ、剣を習ってんだ!』


 そこから先は冗談では済まない事態へと発展していく。


 三月が本気で怒っていたことと、喧嘩の相手が大勢だったこともあり、げんこつ同士の取っ組み合いだけでは収まらない。

 清掃用具のブラシほうきを三月が手に取り、日頃の鍛錬の成果が遺憾なく発揮されてしまう。


 長い柄の部分は天然木(てんねんぼく)で出来ており、木刀に比べると重量も威力も心許ないが、子供が喧嘩で振り回す分には十分危険であるのに変わりない。


 さすがに頭に血が上った三月とはいえ、頭や急所は狙わないものの、怪我人が出ることは必至な状況であった。


『こらぁっ、あなたたちっ、喧嘩はやめなさいっ! 三月も駄目っ、やめてっ!』


 それも誰が呼んだのか、駆け付けたのは教師ではなく、夕緋と朝陽だった。

 後ろに怖がる姉を引きつれて、激しい剣幕で教室に躍り込む勇ましい妹。


 めきぃっ!


 夕緋が教室に仲裁ちゅうさいに来た瞬間、三月の手のブラシ箒は嫌な音を立て、中ほどから二つに折れて使い物にならなくなっていた。


 今思えば、あれは夕緋がその不思議な力で、三月が必要以上の暴力を振るうのを阻止してくれたに違いないだろう。


 遅れて到着した教師たちに諫められて喧嘩騒動は終息をみたが、三月自身も相手のクラスメート数人も多少なりとも怪我を負ってしまい、親が呼び出される大問題となってしまった。


 未成年者の加害の場合、基本的には責任弁識せきにんべんしき能力が無いとされ、監督義務かんとくぎむ者たる親権者が責任を負うことになる。

 刑法に問われることはないが民法上の不法行為という意味では、責任能力無しの未成年者としての判断基準は年齢12才以下となっている。


 三月は厳重注意とたっぷりのお説教だけで何とか解放されたのだった。


『三月、どうしてあんなことをしたんだ? 鍛錬した剣術を使い、相手に怪我までさせて、ただの喧嘩とは思えない。何があったのか話してみなさい』


 その夜、剣の道場にて清楽は三月を怒鳴りつけず、こんこんと静かに叱った。

 三月は何故喧嘩になったのか、何故自分が怒ったのかを正直に父に伝えた。


 神妙な表情で三月の弁明を最後まで黙って聞いていた清楽は、ふぅ、とため息をついて三月を諭す。

 息子が何を理由に争ったのか理解し、一つの結論を伝えた。


『いいか、三月。血筋や出自よりも人そのもの、人となりが何より大事なんだ』


 人の良し悪しは、誕生したその時の運命で決まるものではなく、どう生きるのかで決まるものである、と三月に語る。

 生まれの苦労は気にせず、結果を示してきた父の言葉には貫禄と含蓄がんちくがあった。


 尊敬する父のための義憤ぎふんだったのに、やはり叱られてしまう三月は不満そう。

 何も言えずに黙っていると、清楽は笑顔で付け加えた。


『だけど、父さんのために怒ってくれたんだな。ありがとう、三月』


 三月は父のそういうところが好きだった。


 お説教の内容はともかく、自分のために怒った息子に感謝の気持ちを隠さず伝える清楽。

 叱るべきところは叱り、それ以外ではいつでも三月の味方をしてくれる。


 後日、怪我をさせてしまったクラスメートすべての自宅に清楽は三月と共立ち、謝罪に訪問して回ることになるのだがそれはまた別の話。


『三月が分別のある大人になったら、父さんのもう一人の母親のことを話すよ』


 三月の祖父、清楽の父である佐倉剣藤の本妻ではなく、愛人の関係にあったもう一人の女性こそが生みの母親。

 清楽は三月が成人した際、その女性のことを話すと言っていた。


 ただしかし、その日が訪れることは永久になかった。


 ミヅキは自分の過去を架空の人物のこととして話していたつもりだった。

 しかし、どうにも途中からはそれを忘れて私語わたしがたりのようになってしまっていた。


「俺はこういう感じで育ってきて、親父の事は一応尊敬してたからさ。もう今更、その教えの考えを曲げることができない頑固者でね。どこの出でどんな血を引いていようと、肝心なのはその人自身であって、何をやって何をやろうとしているのかを見て欲しいし、見てあげたいと思ってる」


 俯き加減に遠い目をして、ミヅキは淡々と語った。

 アイアノアも、エルトゥリンもじっとそれに聞き入っている。


「だから、さっきのキッキがハーフってだけで気の毒だと思われることが腹立たしくて、悲しかったんだ。エルフの君たちが人間を嫌いだってことは別にいいんだ。きっと何か俺の知らない事情があるんだろう。でも、種族が違うだとか、人間との混血がどうとかの理由を抜きにしてさ。そいつのことをちゃんと見てやれないもんなのかって思って、みっともなく怒って八つ当たりしちまったんだよ。……本当に悪かった」


 ミヅキは悪びれた様子で力無く笑ってまた頭を下げた。

 その垂れた頭を見るアイアノアは、うろたえながらもだんだんとわかってきた。


 そろそろこの時点になって、ミヅキが急に怒り出した理由が自分の思っていた理由ではなかったことに気付く。


 人間との混血自体が駄目である。

 他種族が人間を嫌っている、というものではないらしい。


 恐る恐るアイアノアはミヅキに問い掛けた。


「それが、ミヅキ様が先ほどお怒りになった理由なのですか? そのことがお嫌だったから、お父様のご教示に反することだったから……。そうなのですか?」


 するとミヅキは頭を上げ、眉を八の字にして子供みたいな顔をして言った。

 それは彼の、佐倉三月という人間の人格をありありと物語るものであった。


「だって嫌だろ? そいつのせいでも無いのにそんな理由で悪く言われるのはさ。それが家族や友達のことだったら尚更だよ。こういうのって、自分のことを言われるよりも大事な人のことを言われるほうがよっぽど腹が立つんだ。多分、アイアノアとエルトゥリンが悪口を言われたら、やっぱり同じように俺は怒ると思う。二人は俺にとってはもう、そういう対象なんだよ。……まぁ、これも性分でね」


「ミヅキ、様……」


 ぽかんと表情を失うアイアノアの前に、ミヅキの右手が改めて差し出された。

 それは再びの握手を求める融和(ゆうわ)の手。


「大分ひどいことも言ってしまったし、俺より随分年上だろう二人に向かって説教臭くなって大変申し訳ない。結局、何が良くて何が悪いのかはっきりしたことは俺にだってわからん。虫がいいのは承知してるし、納得してもらえたかどうかも自信は無い。そのうえで、アイアノアとエルトゥリンが俺を許してくれるんなら使命を続けたいと思ってる。こんな勇者で良ければまたどうか宜しくお願いします!」


「……ッ!」


 ひときわ大きく響いたミヅキの懇願の声に、はっとするアイアノア。


 一瞬、心が迷う。

 目の前のこの手を取れば、また宿願の使命を継続させることができる。


 ミヅキの怒った理由は理解できたし、無論その考えに賛同することもできる。

 それでも迷う心の奥底にあるのは、彼女を縛る昔より続くしがらみ。



『我ら一族の血は汚れている。償い切れぬ大罪の元凶となり果ててしまった』


『アイアノア、エルトゥリン、遺されし哀れなる我が末裔たちよ』


『決して逃れ得ぬ過酷な運命を背負わせてしまったこと、本当に済まなく思う』



 脳裏によみがえるのは、自分たちの暗い運命を決定づける不吉の宣告。


 しかし、それを受け容れたくない彼女は顔を左右に大きく振った。

 ミヅキの考えと心の内、それはアイアノアの心にも深く刺さる言葉だったから。


 彼女は決心する。


「ミヅキ様っ!」


 しおれていた長い耳がぴん、とそそり立った。


 弾かれたようにアイアノアは、はっし、とミヅキの手を両手で掴む。

 痛いくらいに握りしめた手にすがり付いて顔を伏せた。


 抑えていた気持ちが声になって溢れ出す。

 隠し事が苦手で、不器用な彼女の心の内面さえも表れ出ていた。


「こっ、こちらこそお願いいたしますっ! 数々の非礼や失態、不快なお気持ちにさせてしまったことも含め、すべてを容認して下さるなんてミヅキ様はなんというお人好し──、あっ、そうじゃなくてっ! なんという寛大なお心の持ち主なのでしょう!」


 がばっ、と顔を上げるアイアノアの顔は心底安心して見えた。


「一時はどうなることかと……。もうこれで、何もかもおしまいだと思い、目の前が真っ暗になっておりました。いっそ、ミヅキ様のことを魔法で無理やり操るか、エルトゥリンの星の加護の力で従わせる最後の手段しかもう道はないのかと……。そんなことにならなくて良かった……。本当に良かったぁ……!」


「こ、怖ぇー……。そんなこと考えてたのか……」


 だから、言わなくていいことまで言ってしまい、それを聞くミヅキは青ざめる。

 舌の根の乾かない内に、すぐ失言を繰り返すアイアノアはもっと青ざめていた。


「あっ!? い、今のはぁ……」


 またおろおろし始めるうっかりお姉さんに思わず吹き出してしまう。


 そんな腹の中があろうがなかろうが、元よりミヅキはそんなことは気にしない。

 むしろ逆に、好感を持って受け取る。


「はははっ、別にいいよ。二人のそういう使命にひたむきなところは評価できる。そうまでして目的を遂行したいっていう覚悟は信用に値するよ。君たち二人は使命のためなら、同じ使命をやる俺を絶対に裏切ったりしない。そうだろ?」


「も、ももっ、もちろんですぅっ! 決して裏切ったりなんかしませんっ!」


 今度はミヅキの試すような問いに、興奮気味に鼻息を荒げるアイアノア。

 落ち着きを取り戻す間も惜しいほど、目を輝かせて本心を語った。


「ミヅキ様、今更ですが改めて申し上げます。ゆえあって私やエルトゥリン、いいえ、エルフやドワーフ、獣人といった亜人とされる種族は等しく人間に良い印象を抱いておりません。里の外での私の初の大仕事が、人間と一緒だとわかった時は本当に不安な気持ちでいっぱいでした。そのうえ、ミヅキ様に使命をお断りされた時には本当にどうしていいかわからずに途方に暮れたものです」


 まだたったの二日しか経っていないのに色々なことがあった。

 大いなる使命に臨むアイアノアの胸に去来するのは、濃密な出来事の振り返り。


「ですが、実際に今日一日一緒に行動を共にしてみて感じました。街でお買い物をご一緒したり、勉強してきた事柄を聞いて頂いたり、ミヅキ様のお人柄に触れて、当初感じていた不安な気持ちはいつの間にか無くなっておりました。ダンジョンでは、いきなり色々なことがありましたが、私は冒険の高揚に胸がはずみ、心がおどってわくわくするのを抑えられないほど……。その、とても楽しかったです!」


 取ったミヅキの手をぎゅっと握り、ゆっくり下ろしていく顔は赤く火照ほてる。

 頭に残っている鮮烈な記憶は、今も熱を失っていなかった。

 そうして、伏し目がちに零す声はか細い。


「──何より、私を撫でて下さった、ミヅキ様の手はお優しかった……」


 パンドラの地下迷宮からの帰途きと

 太陽の加護の酷使のために魔力切れを起こして倒れたアイアノアを介抱し、労うようにミヅキは綺麗な金色の髪の頭を心ならずも撫でていた。


 真っ赤な顔でもじもじするアイアノアに、あの時は無意識だったとはいえ、ミヅキも自分のしたことを思い出して何とも気恥ずかしい気持ちになる。


 裏返りそうになる声を抑えてミヅキがしどろもどろに言うと、アイアノアも満ち足りた落ち着いた声で答えたのであった。


「う、うん、よくわかったよ……。じゃあ、これでもう俺を許してくれるか?」


「はい、ミヅキ様のお考え、よくわかりました。これでもう仲直り、ですっ!」


 アイアノアは満面の微笑みを浮かべ、その笑顔はさながら女神の祝福を思わせるほど心をとりこにする魅力を持ち合わせている。


 しっかりと握られた手はそのままで、ミヅキは麗しきエルフの女性ににこやかに見つめられ、しばらく照れ続けていたのであった。



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