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庭園を爆発させた日から家庭教師をなかなか見つけられないと言われ、のらりくらりと、かわされ、8歳まで家庭教師が見つからないと言われて引き延ばされていたのよね。3年も待たされたわ。


お父様、ずるすぎるわ。



「お嬢様、早く起きてください。ってあれ!?もう起きてる!?そんな馬鹿な、、、。あのグースカだらけるお嬢様が。あのだらしないかおをしたお嬢様が!」


「何回も言わなくても、だらしなくないわ。失礼ね。私だって早起きくらいできるもん。」


今日は、待ちに待った魔法を学べる日。

この日を首を長くして、待っていたため、早起きをしてしまったのよね。


魔法の先生を待ちながら、庭で新しく植えた野菜の様子でも見に行きましょう。


もうすぐ収穫できるのよね。あぁ楽しみだわ。


「お嬢様、魔法の先生がいらっしゃいましたよ。」


振り返ると、綺麗な黒髪に金色の瞳の中性的な美少年がたっている。お兄様やロバートとはまた違う美しい顔立ちだわ。この国には美少年しかいないのかしら。

ロバートだって、見た目は悪くないし、むしろ腹正しいくらいに顔は整っている。


「お嬢様、アルフレッド様を見過ぎです。」


「あまりに綺麗で見惚れちゃいました。

失礼致しました。

ギルパレート フォン マリアンヌと申します。よろしくお願い致します。マリーとお呼びください。」


スカートをつまみ綺麗なカーテーシーをしてみる。


「ふふふ。ありがとう。私はギルフォード伯爵家のギルフォード ミレア アルフレッドです。僕のことはアルで結構ですよ。

こちらこそよろしくお願いします。可愛らしい姫様。」

跪いて、手の甲にキスをされる。


その途端に私の顔は真っ赤に染まる。なんだかとても照れてしまうわ。ただの挨拶よ。挨拶。


「お嬢様、なに赤くなってるんですか。らしくないですね。いつもの御転婆は、どこにいったんです。」


きっとロバートを睨みつける。


「くくく」


とアルフレッド様はととても愉快そうに笑っている。


「アル様はお幾つでらっしゃるの??」


「僕ですか?今年で14になります。若すぎて頼りないでしょうか?」


「お嬢様、アルフレッド様は、学園でもトップクラスで、アルフレッド様のお父様は、騎士団の団長を務める。騎士の家系の方でございます。ポンコツお嬢様とは、月とすっぽん。。。おっと主人にたいして失礼いたしました。ついうっかり本音が漏れてしまいました。」


「ロバート、もう口を閉じてちょうだい。」


私はほっぺを膨らませ、抗議をする。ポンコツじゃないんだから。あんまり自信がないけど、大丈夫なはずよ。


「従者と仲がよろしいんですね。マリー様。

では、早速授業に入らせていただきます。

魔法を教えるにあたり、一番重要なことになります。まずマリー様に魔力があるかと言う点です。魔法は魔力がないと操ることはできません。それに至っては、庭を大破させているので、かなりの量の魔力があると思いますので大丈夫かと思います。次に魔法を発動させるには、精霊の力を借りなければいけません。ここまではわかりますね。

次に魔法を発動させるにあたり、一番大事なのはイメージです。マリー様、まずはお見せ致しますね。


火の精霊よ。我が願いを聞き入れよ。」


とアル様が言うと、アル様の指にぼーっと火があがる。


アル様の肩には力を貸してる精霊が見える。毛の長い猫のような可愛いいわ。

かなりモフ度がたかいわ。

もふもふしたい!


「まずは、魔力を感じることを始めましょう。いま、マリー様に魔力をながします。魔力の流れを感じてくださいね。」


「アル様、では、お願いします。」


アル様も落ち着きを取り戻し、私の手を握られる。男の人にあまり免疫がないせいか、ドキドキしてしまう。アル様睫毛長いなぁ。下手な女の子より肌が透きとおって綺麗、じゃないじゃない集中しなきゃ。手のひらから、暖かいものが流れてくる。これかしら?


「アル様暖かいものを感じますわ。」


「そう。それが魔力ですよ。イメージによって、魔力を放出する量を調整するんですよ。これが、凄くむずかしいんですよ。まずは、やってみましょう。指の先に出す炎を調整してみてください。」


「はい。わかりましたわ。やってみます。」


イメージは、蝋燭の火かしら。


「火の精霊よ。我が願いを聞き入れよ。」


私の指の上に巨大な蝋燭の火柱が浮かび上がる。

あれ?おかしいわ。イメージは、蝋燭の火のようなイメージにしたはずなのに、意外と難しいわ。


「マリー様、頭の中で、小さくするイメージをしてみてください。」


小さく小さくと念仏のように唱えると、

徐々に小さい炎になっていく。


「できましたわ!アル様!」


「凄いですね。はじめてなのに、お上手です。この練習を今日はしていきましょう。」



終わりの方には、なんとかコツを掴むことができた。


「アル様、今日は、ありがとうございました。明日もよろしくお願い致しますわ。私に様は、いりませんので、マリーとお呼びください。敬語もいりませんわ。堅苦しいのは好みじゃないの。」


「では、マリー。明日もよろしくお願いします。僕のこともアルで大丈夫ですよ。敬語もいらないですよ。」


「アル、、、先生??」


と首を傾けながら、顔を赤くしながら、恥ずかしそうに薔薇が咲いたような笑顔で言う。


アルの動きが止まっている。


「あぁ、ダメお嬢様のくせに。ダメダメのくせに。やらかしてますね。お嬢様は、人たらしだ。無自覚怖いわぁ。」


とロバートが、何やらつぶやいている。


「マリー、先生はいらないよ。これからよろしくね。」


とアルの綺麗な笑顔に少し目を奪われてしまった。綺麗な人は笑顔も綺麗なのね。

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