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朝食の席で、私は母様におねだりをしてみる。
「お母様!マリーは、魔法について学びたいです!家庭教師をつけてほしいのです。」
と上目遣いでうるうるさせながら、手はお母様の手の上におき、おねだり。
「我が子ながら、可愛すぎるわぁ。ドレスならいくらでもかってあげるわよ。」
と抱きしめられる。
お母様の豊満な胸に窒息してしまう。
お父様が帰ってきたら、聞いてみましょう。
といつもの決まり文句。
まだダメかぁ。お父様のお部屋にある魔術書や精霊について、書かれた本はもうほぼ読み尽くしてるのよねぇ。もちろんこっそり読んでいる。
閃いたわ!ふふふふ。実践あるのみよねぇ
と妖しく笑う5歳児。
前世では、魔法はからっきしダメだったけど今世では、わからないわよね。
とりあえずやってみましょ。今世の私はやりたいことは我慢しないわ。
お父様の書庫から、魔術書を持ち出し、初級の魔法をやってみることに。えっとまず、呪文を唱えるときに、イメージを思い浮かべながらと。
これは、火の魔法だから、んーと。イメージ、イメージ、炎イメージだから、熱さと、燃料を気化させて、空気を燃やすイメージ。
イメージを思い浮かべながら、
「火の精霊よ。」
と言った瞬間。とても大きい火の塊が、我が家の庭に襲いかかる。
どごーぉんと爆発。
やってしまった。
私は現実を見て、少し遠い目になる。
綺麗だった私の家の庭がみるも無残なことに。庭だった場所がもう跡形もない。
私、やらかしたわ。
これ、初級魔法威力ありすぎるわ。
マリーは前世では魔術が使えなかったため、魔術の普通がわからなかった。
後ろから、黒い気配がする。
「お嬢様!ちょっと目を離した隙に何をやらかしてるんですか!」
黒い微笑みを絶やさず、私に向けてくる従者。
「マリー大丈夫かい?」
と兄様が心配そうに走ってきた。
私はロバートから逃げるようにさっと、兄様の背に隠れる。
「何があったの?魔物でも侵入したの?マリー大丈夫?」
と兄様は、まわりをキョロキョロし、警戒をしている。
「マリー様、無事でいらっしゃいましたか?」
と後ろから慌てて、侍女たちが走ってきた。
ロバートが、とにかく危ないので、クリス様、マリー様は、中へお入りください。
はい。私は涙目になりながら、家に入ってく。
ロバートとのやりとりが個人的にはとても好きなんです。ロバートドンマイです。