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旅立ち  作者: 佐倉梨琥
プロローグ
1/7

願いとともに

 晴れ渡った空。目の前で揺れているタンポポ。


 『春だなぁ。』


 そのつぶやきに応じる者はいない。


 ずっと、誰かに呼ばれている。そんな気がしていた。ここ最近、その声は大きくはっきりと聞こえるようになった。


 『そろそろ、時間切れってことかな。』


 悲しみを孕んだその声は、頭上に広がる青空にすいこまれて消えた。




 昼下がり。


 いつからか。[いつもの散歩道]になった川沿いの土手道をのんびりと歩く。


 暖かくて心地よい時間。


 これまで、慌ただしく、騒がしく…賑やかに過ぎていっていた時間というものを、独りになってからは、緩やかに感じるようになった。



 [いつもの場所]に着いた。


 少し年老いてきた木のそばに、黄色いリボンで結ばれた花束が置かれている。


 暖かい気持ち。穏やかな、優しい気持ち。

 心が温かくなる。



 空を見上げる。


 1羽の鳥が、どこかへ飛んでいく。


 目を閉じる。すると、声が聞こえる。呼んでいるのだ。


 そろそろ、いかなければならない。


 あの鳥のように。どこか遠くへ。


 『なら、準備をしないとな。』


 哀しいその言葉は、青空に消えた。



 せめて、最後は…最期は、笑っていよう。彼らのためにも、自分のためにも。覚えていてほしい。でも、未来へ向かってほしい。わがままだろうか。


 でも、きっと彼らは、簡単に叶えてくれる。


 笑顔がこぼれる。




 桜が一輪、咲いていた。

 初めましての方も、そうでない方も、こんにちは!!Transparenzの佐倉梨琥です!!


 かれこれ、4回目の投稿です。そして、初の小説投稿です!!

 この話は、中学生の頃にノートに1話だけ、殴り書きのようなかたちで、書き上げていたものをもとにして、加筆修正をしたものです。

 思い入れの有るものなので、気に入って頂ければ幸いです。


 学業の方もあるので、不定期的になってしまうと思いますが、またお会いできることを願って。

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