漫画転生
起きた。私は見覚えのない天井と顔を合わせながら起き上がった。「どこだ?ここ?」そして思い出す。あ、そういえば僕はトラックに轢かれたのだと。「一旦冷静になろう。状況の整理だ。普通に考えるとここは病院になるのだがどう見ても違う。ならばなんだ?もしかして俺死ん…」と独り言をボソボソと言っていると誰かがこのどこかもわからない自分の部屋と見られる部屋に入ってきた。言葉を失った。青髪の美少女。身長は150cmほどだろうか。その美少女の目は星のように輝いていた。僕は今でもその驚きを鮮明に覚えている。そう、その美少女は紛れもなく僕がここにくる前に読んでいた漫画のメインヒロインだった。理解が追いつかない。なぜ彼女がここにいるのか。自分に何がおこったのか。彼女がいるということは僕は漫画の主人公の十階堂黒河という設定なのだろうか。そんなことを考えていると「もう、こんな時間に起きてたら学校に遅れるよ!」その美少女、八重坂青花は頬を膨らませながら言った。僕はしばらく見惚れていて何も言えなかった。それも無理はない、彼女こそ僕を引きこもりの状態から外に出した張本人なのだから。「もう!寝ぼけてんの?なんとか言ったらどうなの?」「ご、ごめん。ちょっと可愛いなーって見惚れちゃって」彼女の頬が急に真っ赤になった。「つ、付き合ってるとはいえそんなド直球に言われたら私だって照れちゃうよ…」か、かわいぃぃぃ!!!!なんだこの尊い生き物は!一生そばにいたい!「じゃあ早く学校に行く準備してね!今日は私も一緒に行くから!」と言いながら彼女は扉を閉めた。「おいおい大好きな美少女との学校登校イベントとか最高かよ!こんなことそうそう起きないからじっくり味合わないと!」その時の僕の顔は側から見ればかなりキモかったと思う。でもその時はそんな場合じゃなかったのだ。冷静に考えてみてほしい。自分の好きな人、推しでもリアルで好きな人でも誰でもいい。そんな人と一緒に学校に行くなんてご褒美中のご褒美ではないだろうか。「ん、待てよ…俺1、2年くらい学校に行ってないけどそれはどうなんだ…?」美少女イベントでテンションが上がっていて一種の興奮状態に陥っていた僕だが急に冷静になった。「とりあえず漫画にあった展開を元にしながら会話をしていこう。うん、そうすればうまく行くはずだ」そして僕は学校へ行く準備を始めるのであった…




