君は僕を蝕む
二人の男女の新感覚恋愛小説です
まずお試しでこの話を書いているので好評につき続編を書かせていただきます
どうかよろしくお願いします
~赤月目線~
日本全体に鳴り響くセミの鳴き声が夏の暑さを際立たせていた。
僕の名前は赤月 裕也だ。あまり友達はいない、高校二年生だ。
「おっすー」と言いながら背中を躊躇なく思いっきりたたくのは、天馬だ。
フルネームは前橋 天馬、僕の数少ない友達である。同時に世界で唯一の親友でもある。超絶イケメンの天馬がなぜこんなとりえのない僕と一緒にいつもいてくれるのかは今でも疑問だ。陽キャが、女子でいう紫外線くらい嫌いな僕でもすぐに打ち解けてしまうほどのユーモアさや、誰に対しても平等に接するところが彼のいいところだ。
「朝から痛いって、」
「わりーわりー」とにやけながら謝り、もう一度僕の背中をたたきつけた。
もう今度は完全に無視してやった。なんやかんやあって山澤高校に到着した。
高校の中も蒸し暑く倒れそうだ。そんななかただ一人輝く天使のような人がいた。
米村ららだ。この学校一番の美人ともいわれているマドンナ的存在だ。そんな米村を僕はじっとみていたらしい。
すると天馬は、「米村に気があるのか~」と冷やかしてきたが
「まぁ僕とは無縁の話だ。」とバッサリ切った。
「ちぇっー、つまんね」となぜか嬉しそうに僕を見つめてきた。
自分のクラスに到着し、つまらない授業を受けて部活に入っていない僕はそのまま帰る。
帰りはいつも一人だ。そんないつも通り一人で下校していたある日のことだ。あの米村ららがブランコを一人悲しそうに漕いでいた。漕いでいる様子をじっと見ていた僕に、米村が気がついたようだ。
「何?」それは一文字で表せる言葉から本当に伝わったものなのかもわからないくらい思いやりのかけらもない一言だった。
「いや、何でもない。気を悪くしたならごめん」と立ち去ろうとしたが、
「ちょっと、余計気になるじゃない」と米村が呼び止める。
「君3組の赤月くんだよね?」
「僕の名前知ってるてるんだ」
「学校の人の名前はだいたい知っているわ。で、なんの用だったの?」
「いや、かなしそうにしてたから、、、」
「まぁちょっといろいろあったのよ」また米村は悲しげな表情をしていた。
「いろいろあるんだよな」
「うん、、、」そう言った米村に対して、僕は背中を向けた。
あの時の米村はとてもつらそうな悲しそうな顔をしていた。力になりたいが米村相手にこんな僕じゃなんの力にもなれない。そんなことを考えながら家に到着した。
僕の母さんは10歳の時に病気でこの世を去った。父さんが男手一つでここまで育ててくれていて、父さんは毎日夜遅くまで働いているので夕方は僕だけ家にいる。でもさみしいとは思ったことは一度たりともない。昔からそういう感情が抜けているからだ。もしかしたらもうこのさみしさに慣れすぎたのかもしれないけど多分感情という概念が自分の中にあまりないのだろう。
朝になった。学校は好きでもいやでもないので、朝は複雑な気持ちだ。家を出て少し歩いていると米村がいた。米村はこっちに気が付いて、
「赤月君、おはよう」
「あぁ、おはよう」
「別に挨拶なんてしなくていいよ」
「冷たい人だね」とあきれたようにため息をついて米村は言った。
そのまま何気なく一様一緒に登校したが会話が全くつながらなくとても気まずかった。だから僕は異性とかかわるのはあまり好んでいないし、登下校なんて以ての外だ。
もう一つの理由は。そうだ。他の奴らの視線だ。こんな僕みたいな根暗が学校のマドンナと一緒に登校なんて皆反発するだろう。それが僕は嫌なのだ。
やはり僕の予想通りほかの生徒の視線はぐさぐさと刺さるは、天馬にも
「お前やるな」とかなぜか自信ありげな顔で話してきた。本当に面倒だとは思ったが、そもそも米村はどうなんだ?こんな僕と一緒にいても米村は自分の株が落ちていくだけだ。なぜだ?こんなつまらない疑問を浮かべながらまた時間が過ぎる。
~米村目線~
私は米村らら。私の家は、昔から厳しい家訓があったり、習い事をやらされたりと、決して自分に自由なんて与えてくれなかった。そして高校二年生の夏に私は、親を裏切り、昔からよくしてくれていた赤城さんというお手伝いさんと一緒に暮らすことにした。赤城さんは女性ということもあって、話があい、とても信頼している。しかしある日のこと親を自分から見捨てたはいいものの、親からの一本のメールで私は衝撃を受けた。
「あなたはもう米村家の子として認めることはできません。あなたなど生まなければよかったです。
ではさよなら」
覚悟はしていた。自らこの縁をたったのだから。覚悟はしていたが、さすがにここまで言われると少し傷ついたし、立ち直ることも難しかった。そんな気持ちの中真夏のブランコを、漕いでいた時だ。一人の男の子が私をじっと見ていた。
よく見ると山澤高校の制服で、声をかけてみた。
「何?」なぜか私は緊張して少し冷たく聞いてしまった。自分から聞いたのに、、、
「いや、何でもない。気を悪くしたならごめん」といってすぐに立ち去ろうとしていたところを止めてまでなぜ私をあんなに心配そうな顔で見ていたのかが気になった。いや、もしかしたらその時は赤城さん以外の心の支えが欲しかったからなのかもしれない。
結局赤月君にはまだ何があったかは話せなかった。まだその勇気もないしこんな重い話を聞かされても赤月君が困るに決まっている。
でも私はなぜか赤月君を特別視していた。
「また、お話してみたいなー」と自然とつぶやいていた。その時私は少し顔が赤らんでいた。
いやー疲れましたね
まだ少ししか書いていませんが、ほんとに疲れました
結構な自信作なのでぜひこの小説がよかったと思った人、続編が見たい人はフォローお願いします。