表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩「青い空の砂」

作者: 有原悠二

夢だったのだろうか

見渡す限りの青空に

ふわふわ流れる白い雲

そのすべてが砂だったとき


ぼくは乗っかっている

空中に浮かぶ性欲の

掻きむしって穴を掘って

煙のように霧消することを願った


透明だった冬

思い出に油絵を重ねる

きみの顔がきみの顔から遠ざかっていく

景色とは流動的だと知った春


砂の上から見下ろすと

一面の青い海

とても深い海

誰もいない海


ほんとうに恐れていたのは

実は孤独なんかじゃない

ぼくは一人ぼっちの歌より

二人並んで撮る写真が嫌いだった


きみの声が聞こえそうだから

宇宙と呼ばれる嘘の世界から

嘘ばかりだったきみの言葉が

憂鬱なタバコの残り香で


ようやくぼくは目を覚ます

それでもそこは砂の上

遥かな海の青い空の中

きっと笑ってる


きみは笑ってる

ぼくだって負けてはいない

カラカラと砂のように

笑いながら崩れながら

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ