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システムとハナコさん

「あなたの担当になりました。ハナコです」

「思ったより普通の名前ですね」

「天使では珍しいと言われるんですよ」


  担当はハナコさん。黒髪の女性。他の天使の髪色は黄緑やピンク、金色が多いが、唯一黒髪である。ファンタジーらしくないとあまり人気がないが、僕は親近感があっていいと思う。

  年齢は20代後半に見えるが、天使の見た目の年齢なんてあてにならないだろう。


「それではシステムの説明をいたします。まずはそうですね…ステータスウインドウを開いてみましょう」


  ステータスウインドウというようにやはり剣と魔法の世界にいくようだ。ハナコさんにステータスウインドウの開きかたを教えてもらった。

 ーーーーーーーーーーーー

 名前:

 レベル:1/100

 称号:

 体力:55/55

 魔力:22/22

 力:33

 守備:22

 速さ:33

 状態:通常

 習得魔法:

 スキル枠:2

 スキルポイント:250

 スキル:


 ーーーーーーーーーーーー

 いくつか空欄になっている。まだないという意味だろう。そして"職業"や"役割"みたいなシステムはなさそうだ。


「ステータスウインドウは15歳以上で開くことができ、レベルアップや魔法、スキルが使えるようになります。そのため、15歳手前あたりで今の記憶が戻るようになっております。あと、ステータスウインドウは結構な個人情報ですので、できるだけ人前では開かないようにしましょう」

「つまり、今までのことは一旦忘れるということですね」

「はい。ああでも、性格は今と同じになるように調整されるのでご心配なく」


  作品によっては生まれた時点で記憶があったりするが、まあ、いきなり賢かったら家族も混乱するだろう。


「次に世界観について説明します。文化は中世ヨーロッパのようなものをイメージしましょう。そしてこの世界には魔法や魔物、ダンジョン、ドロップアイテムなどが存在します。魔法や魔物については…まあ、転移ではなく転生ですので、ここで説明を受けるより慣れることをおすすめします」


  ごもっともだ。習うより慣れろ。僕もそうやって生きてきた。


「スキルについてはいろいろアドバイスができるので今から説明しますね。スキルとはスキルポイントと引き換えに天界から天使を介して得られる特殊能力です。あなたの場合、担当である私にあたりますね。そしてスキル枠の数だけ得られ、スキル枠はレベル20、50、90で1つずつ増えます。つまり最大で5つ得ることができます。スキルポイントは魔物を倒すと経験値とともに貯まっていきます。一度得たスキルを破棄することはできますが、その際には大量のスキルポイントを消費するので、スキルは慎重に選びましょう」


  レベル1のスキル枠は2つ、間違えると不利になるということか。


「スキルは基本的に教会で得られます。そのため教会はいつも混雑しています。入場料がかかったりもします。ですが異世界転生者は特典として、ウインドウから担当と連絡を取り、ダンジョン以外ならどこからでもスキルを得ることができます」


  そうか、連絡を取るのか、ならハナコさんとは転生してからもお世話になるかも知れない。


「なら、これからもよろしくお願いします」

「…急にどうされたんですか?」

「え?ああいえ、これからもお世話になるとなると、早めに挨拶しておこうと思いまして」

「そうなんですね。こちらからもよろしくお願いします。ああそれと、私はそんなに偉いわけではないので、もっと気軽に接してもらって構いませんよ」

「…少しずつ慣れていきますね」


  生前では身内やビジネスでしかあまり話すことがなかったので、初対面の女性にフランクに話すのは慣れていない。


「話がそれましたね、スキルは今選ぶこともできます。あちらの世界ではスキルは基本的に図鑑で調べるものですが、今ならタブレットで調べることができます。私達からアドバイスを聞くこともできます。なので今選びましょう。私についてきてください」


 *


「【剣術上達】と【経験値倍増】にする!」

「【魔力増長】と【魔力回復】にするわ」

「【鍛冶上達】と…あとから考えます」


  先に説明が終わったみんながスキルを選んでいる。


まだプロローグ

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