第9話 体力テスト
ここの前書きってところは、いつも何を書いて良いやら、困る時があります。う~ん‥‥‥。
第9話 体力テスト
負傷兵の手当てが一段落した頃、月での滞在が長引いている中、従軍ナースたちは三班に分かれて、長くなるだろう宇宙生活による筋力や体力の衰えを防ぐために、定期的に体力テストや筋力測定を行うことになった。
私とシュシュは、第二班だった。
ナース服は脱いで、ジャージに着替えると、病院施設を出て、体力測定場へゾロゾロと移動する。
一班は最初にテストを受けて、三班は通常通りの業務をしていた。
二班の順番が来た私たちは、ジムを改造した体力測定場でまず、脚力のテストのために、ランニングマシーンに乗せられると、一人ずつ限界まで走らされた。
容赦のないスピードで、30分間ノンストップで走った。
というか走らされた。
宇宙では常に筋力が衰えていくとはいえ、ここでバテるのも困る。
十分走らされたあとは、握力のテストが待っていた。
私は握力に自信は無かった。
そもそも握力を計ることなど、今までの人生であっただろうか?
地球でも学校で運動はしていたが、それも体育の授業でサッカーなどのスポーツが主で、本格的な競技とは違った。
あとは腕立て伏せ20回に腹筋50回、さらには首の筋トレなどのメニューをこなした。
私は基礎体力はほどほどにあると思うけど、シュシュはそれ以下だった。
休憩時間に私は、シュシュがバテてる姿を見た。
「シュシュ、大丈夫?」
「ああ先輩、この体力テスト、キツいですね‥‥‥」
ヘバってるとは、傍から見ると情けない。
「月でもこれだけテストがあるんだから、ここから先ももっとキツい日々が待ってるのよ」
「それは考えたくも無いですねェ‥‥‥」
もう!
私は休憩が終わると、続けて様々な体力テストをこなした。
明日には全身が筋肉痛で大変だろう。
でも鍛えてないと、宇宙ではやっていけない。
この時代には、プロテインを飲むのが普通なので、食事や飲み物などにプロテインは含まれている。
最初は胃に優しくない感じだったが、だんだん胃に慣れるプロテインが開発されてからは、普通に摂取しているのだ。
科学の進歩はすごい!
電気を流して体を鍛える、楽な筋トレもあるにはあるが、それらのマシーンに多額のお金は出せないというのが、地球での決まりだった。
要は筋力も体力も、自分でケアをしろということなのだろう。
自己責任というか、機械に頼り過ぎるなということなのかもしれない。
体力テストが終わると、次の三班と交代になった。
通常業務が、私たちには待っている。
休みなしだが、これが軍隊式なのだ。
すべてが訓練であり、実戦である。
それをこなしてこそ、従軍ナースと言えるのだ。
ナースは厳しい。
でも、妹に私がキツい思いをしていることなど、報告は出来ない。
ましてや、まだ前線にも出てないのに、帰りたいとは言えない。
当然、帰るつもりは無いのだけれど。
レッドクルス号の出発も延び延びになっているのは、護衛艦がまだ到着していないからだと思う。
動くに動けないのが現状なのだ。
火星にはまだ、程遠い‥‥‥。
読んでくれる皆様には感謝しかありません!!




