第71話 作戦開始
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第71話 作戦開始
作戦はいつもと変わらなかった。
土星のグラデュアル軍前線基地を、爆撃隊を飛ばして上空から破壊してしまう。
それから歩兵戦士たちが、降下するのだ。
相手はジャングルの中から、こちらを攻撃してくるはずだ。
攻撃を阻止するのは、敵戦艦を潰してからだ。
爆撃隊は、200機飛ばして、土星へ向かう。
作戦開始だ。
その40分後、爆撃機は敵の砲撃によって、100機ほど撃墜された。
残り100機。
それも前線基地から空へ向かってエネルギー弾を放ち、撃ち落としてくるグラデュアル軍。
爆撃は失敗のようだ。
翌日、再び爆撃機100機が、土星の反対側から奇襲をかけたが、それも全部、撃ち落とされてしまった。
敵の軍備は恐ろしく堅固だ。
前線基地には爆撃機を撃ち落とす高射砲があるようだ。
これでは攻められない。
地球軍は作戦の練り直しを行った。
兵をジャングルに直接送り込む案もあったが、却下される。
パラシュート部隊の編成である。
それもジャングルに下り立つ前に、狙撃される恐れがあった。
兵士がやられては、元も子もない。
かといって、ジャングルにたとえ下りられたとしても、密林地帯の中では、敵に攻撃されるであろうことは確かだ。
戦艦勢を土星に下ろす作戦が提案されたのは、3回目の作戦会議の時であった。
敵の航空母艦と直接対決するというのだ。
戦艦はこちらの要だ。
護衛に無人戦闘機ロブスターRを50機出す予定だった。
それと、コスモハープーンを装備した、レッドクルス号も作戦に参加するという手はずになった。
目標は敵航空母艦だ。
土星を守っている前線基地を叩けば、優位になる。
何としても、前線基地は破壊したいところだ。
こちらは戦艦一隻を危険にさらす行為だが、敵基地との差し違えだ。
こんなのは危険過ぎるという意見もあったが、作戦はそれで行う予定となった。
作戦当日、予定では夜襲をかけることになった。
それまでは各艦に待機だ。
私はナース服を着て、レッドクルス号艦内を見て回った。
神経をすり減らしている患者のケアに当たっている。
彼らも死を目の前にした者たちなので、寝ていても落ち着かないらしい。
様子を見に行ったが、艦内をウロウロしている人がチラホラいた。
彼らは前線に復帰は出来ない。
レッドクルス号から、臨時で戻る軍艦に乗せられて、地球へ戻されるのであろう。
タイタン基地から出る軍艦は、夕方に出発予定だ。
メンタルに問題のある兵士は、もはやここでは治療の仕様がない。
残念だけど、もう戦えないのだ。
お荷物と呼んではいけないのかもしれないが、地球へ帰って、ゆっくりと静養して欲しい。
彼らは心が疲れているのだ。
私だって、いつかああなるのかもしれない。
それは皆に言えることなのだが、それでも私は、自分が心を蝕まれるなどとは思ってもみなかった。
それだけ自分のメンタルに自信があったのだ。
傲慢かな?
それでもそうやっていくしかない。
私は私で大変なのだ。
自分のことばっかりで、シュシュには怒られるかもしれないなと、勝手に思った。
作戦の開始まで、あと10時間。
それまでに、地球へ戻る軍艦に、心身症の疑いのある患者を乗せなくてはならない。
看護師長さんの指揮のもと、私たちは患者たちを軍艦へと運んだ。
患者を乗せた、地球軍の軍艦は、タイタン基地から出発した。
作戦開始まで、あと6時間。
時間は刻々と進んでいった。
読者の皆様に幸あれ!!




