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ザ・レッドクルス  作者: あばたもえくぼ
59/80

第59話  我、木星ニ上陸ス!

宇宙戦争ものは難しいですね。

第59話  我、木星ニ上陸ス!


 木星の衛星イオを抜けてから、レッドクルス号は木星の近くまで行った。

木星から420000キロの距離にある、イオは無数の火山が爆発している火山衛星で、常に火に包まれ、まるで煉獄だった。

レッドクルス号は木星の大気圏へと突入していく。

木星から発せられる大量の放射能をシールドで防ぎながら、10000シーベルトの大気に入った。

昔は木星の目であった大赤斑という巨大な楕円形の嵐があったらしいが、それは現代ではもう消えている。

木星の大気は秒速300キロを超える暴風が吹き荒れ、それを抜けると、さらに巨大な雲があった。

液体窒素で出来たその雲は、木星のテラフォーミングの際に凍らせて、以来、雪が降るようになり、木星の海は、いつしか氷雪原に覆われることになった。

木星は直径が地球の11倍、体積は1320倍、質量は320倍もある惑星で、密度は地球より小さく、1.33しかない。地球の密度は5.52なので、木星は軽い物で出来てると言えよう。


*        *        *


 植民惑星にした木星を、地球はグラデュアル軍に取られてしまった。

グラデュアル軍が雪原では待ち構えていることだろう。

慎重に地球軍の先遣隊がいる場所を探す。

レーダーはここでは使い物にならないので、往生するレッドクルス号。

サンジェルマン艦長も骨が折れることだろう。

目視に頼らざるを得ないので、レッドクルス号はゆっくりと降りていく。

戦艦群が見えた。

敵か味方かも分からなかった。

突然、艦内に放送がかかる。

『敵の軍艦勢を確認!これより戦闘準備に入る。総員は速やかに持ち場に着け!繰り返す‥‥‥』

 サンジェルマン艦長は放送を続けた。

私たちナースは、耐衝撃体勢にならなければならない。

レッドクルス号は目に見えないシールドが張ってあるので、船体に攻撃が当たるはずはない。

でも、衝撃は伝わってくる。

敵の戦艦群は、一斉にレーザー砲撃をしてくる。

『敵戦艦による砲撃の着弾まで、あと12秒!面舵一杯』

 サンジェルマン艦長はロイに命令して、艦を転送させる。

グラデュアル軍の高射砲にロックオン機能は無いので、艦を回頭させれば回避は出来る。

レッドクルス号は艦の向きを変えた。

『着弾まであと6秒。5、4、3、2、1』

 ズズーンという音がして、レッドクルス号の近くで爆発が起こった。

レッドクルス号も高角砲で応戦した。

コスモハープーンも装備はあったのだが、あれはエネルギーをたくさん食うし、一発が限度だ。

ここは高角砲と高射砲だけで応戦する。

第三艦橋の方に装備している主砲と副砲もレーザー弾を飛ばした。

こちらの攻撃は、相手をロックしているので、ちゃんと命中する。

相手はシールドも無い。

装甲は固いが、それでもダメージが無いわけではなかった。

この差は大きい。

レッドクルス号のような武装病院船でも地味に戦えるのだ。

互いに攻撃し合うと、レッドクルス号はすぐさま、その場を離れた。

この軍艦の目的は戦闘ではない。

病院船なのだ。

私たちナースを運ぶのが、本来の役目なのである。

すぐに地球軍の艦隊と合流したい。

レッドクルス号は前線から離脱した。


 目指すは地球軍の防衛基地だ。


 レッドクルス号は電信を飛ばした。

「我、木星ニ上陸ス!」


 これがキャッチされれば、目指すところも分かるだろう。



読者の皆様には感謝しかありません!!

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